分析手法:どの指標を重視したか
今回の選出で重視した指標は以下の通りです(優先順):
- コース実績(盛岡ダ1400m) — 過去の同コースでの成績は最重要。特に勝率・複勝率・単勝回収率を重視。
- 距離適性(ダ1400m) — 同距離での勝率・複勝率、過去の激走有無。
- 脚質一致 — コースの脚質傾向(先行が有利か差しが届くか)に合致するか。過去データでは先行の成績が良い場面が多い。
- 騎手・調教師の盛岡(および地方ダ1400m)成績 — 高勝率・高複勝率の騎手はプラス。
- 種牡馬傾向 — 盛岡や同時期の回収率/好走率が高い種牡馬はプラス評価。
- ローテ・間隔・斤量 — 中1週・1ヶ月・連闘などローテ適性、54kgなど斤量面の適合。
- 人気(オッズ)との整合性 — オッズが示す信頼度とデータ評価の乖離は「穴」「特注」の選択要因に。
各指標をスコア化(0〜10)して合算し、総合順位に基づき7頭を選出しました。以下、各馬ごとの詳細な選出理由を提示します。
データ要約:レース/コース/出走馬の主要ポイント
枠傾向
- 過去10年では5枠(勝率15%)が強く、4枠は連対率33%と好成績。過去3年のコースデータでは8枠の好走率が高め(勝率12%、複勝率33%)で、外枠が悪くない。最終的には「枠より脚質と騎手適性」を重視。
脚質傾向
- 長期データ(過去10年)で見ると「先行」・「差し」どちらも好結果があり一概には言えないが、過去3年コースデータでは先行の勝率が15%で複勝率38%とやや先行有利の傾向あり。よって先行馬はやや重評価。
騎手・調教師
- 個別で突出しているのは山本聡哉騎手(セイクリスティーナ騎乗)が過去3年で勝率20%、複勝率52%と非常に高い数値。村上忍騎手(ヴァリュアブル)も勝率20%、複勝48%で高評価。調教師では三野宮通(コンバットスネル)・伊藤和忍(ヴァリュアブル)等が実績あり。
種牡馬
- モズアスコット(ヴァリュアブル)は過去実績少ないが単勝回収率320%等、1走の結果が強烈。タリスマニック(セイクリスティーナ)は過去3年の勝率・回収率共に良好。
総合選定基準(データスコア算出の考え方)
- 各馬について、以下の指標を点数化して合算:コース実績(×3)、距離適性(×2)、脚質マッチ(×2)、騎手/調教師(×2)、種牡馬(×1)、ローテ/斤量(×1)、人気補正(×1)。
- コース実績が最も重視されるため、盛岡ダ1400mでの実績がある馬は一段高評価。ただし、実績がなくとも脚質・騎手が非常にマッチしていれば上位へ押し上げます。
◎ 本命候補:セイクリスティーナ(6番)
総合判断:最も勝ち切る可能性が高い“安定型エース”
主なデータポイント(抜粋)
- 単勝オッズ:2.6(本命視されている支持率)
- 過去10年 人気データ:1人気での勝率50%、連対62%、複勝62%(1人気の信頼性が高い)
- 騎手成績(山本聡哉):過去3年で勝率20%、複勝率52%。過去10年のレースデータでも山本聡哉はセイクリスティーナで高勝率(3勝/8出走、勝率37%・複勝62%)を記録。騎手との相性が際立つ。
- 種牡馬(タリスマニック):過去3年で勝率15%、複勝率28%と堅実。
- 斤量・ローテ:54kg、1ヶ月間隔。過去の好走サイクルとも整合。
- コース適性:盛岡ダ1400mの出走経験はないが、同地域・条件での適性(地方ダ1400mの脚質マッチ)や騎手・調教師の盛岡成績が好調な点を重視。
解説(なぜ「本命」か)
- 騎手起因のアドバンテージが大きい:山本聡哉騎手は盛岡・近郊ダ1400での成績が高く、特に当馬とは相性抜群(過去の勝ち鞍多数)。騎手の能力で伸びるタイプ。
- 脚質とコース傾向の親和性:脚質は差しだが、過去3年のコースでは差しも一定の成績を出しており、直線での脚の伸びが生きる流れになれば優位。
- 人気通りの信頼性:現行オッズ(2.6)を見ると市場も高評価。過去データで「1人気の信頼性が高い」点が後押し。
- 回収率の安定感より“勝ち切る力”を評価:単勝回収率はやや低めの種牡馬指標だが、勝ちに行ける騎手起用と脚質マッチを優先しました。
○ 対抗候補:ヴァリュアブル(10番)
総合判断:コース実績と騎手力で本命に次ぐ最有力
主なデータポイント
- 単勝オッズ:7.5
- コース実績:盛岡ダ1400mでの出走は1戦1勝(勝率100%、複勝100%、単勝回収率320%)と非常に強い実績。
- 騎手(村上忍):過去3年で勝率20%、複勝率48%と高い数値。村上騎手との組合せも良好。
- 種牡馬(モズアスコット):少数だが結果が濃く、単勝回収率320%という数字が示すように「一撃力」がある。
- 人気データ:3人気時に勝率・複勝率が高い傾向(過去人気データで3人気は1勝1着、1回の好走)
解説(なぜ「対抗」か)
- 実戦でのコース適性が圧倒的:盛岡ダ1400mでの1戦1勝は数値以上の安心感。コースを知っているのは圧倒的なアドバンテージ。
- 騎手の実績も信頼できる:村上騎手の盛岡での数値は高く、レースでの落ち着き・位置取りが得意。
- 本命との差:本命は騎手と市場信頼で一歩先行。ヴァリュアブルは「コース適性+一発力」で本命を脅かす存在。安定して上位に来る可能性が高い。
▲ 単穴候補:サラサチャレンジ(8番)
総合判断:データ上の“穴”だが条件揃えば一撃の可能性
主なデータポイント
- 単勝オッズ:13.4(中穴)
- 距離実績(ダ1400m):3戦で1勝1着、1回2着、1回3着 — 勝率33%、複勝率100%(非常に安定)
- コース実績(盛岡ダ1400m):出走経験はないが、ダ1400mの好走歴が強い。
- 斤量・ローテ:54kg、中1週のローテ(詰め気味だが近走の好走が示唆)
- 種牡馬(マインドユアビスケッツ):複勝回収率111%、コースや類似条件での相性が良い。
解説(なぜ「単穴」か)
- 距離実績の強さ:ダ1400mで複勝率100%というデータは無視できない。適距離であることが明確。
- 差し脚質の適合:差し優勢となる展開にハマれば高確率で上位へ。過去の脚質データでは差しの複勝率が高く出る場面もあり、展開次第で大きく浮上。
- オッズ妙味:現状のオッズは本命2頭に比べ割高な感があり、的中時のリターン期待もある“押さえたい穴”です。
△ 連下候補:フォーエバートライ(7番)
総合判断:大崩れが少ない“堅実枠” 掲示板内の安定感を期待
主なデータポイント
- 単勝オッズ:12.2
- 過去10年枠データ:6枠は出走回数多く複勝率40%と好成績(直近では6枠の好走多)。
- 脚質:差しが主体だが、先行・差し対応力あり。
- コース実績(盛岡):盛岡ダで1勝、複勝率40%と信頼性あり。
- 種牡馬(カレンブラックヒル):複勝率37%と高め。
- 斤量:54kg、中1週で出走歴あり。
解説(なぜ「連下」か)
- 安定した複勝力:過去成績や枠傾向から大崩れが少ないタイプ。掲示板率重視のレースで頼りになる。
- コース適性が実績と一致:盛岡での好走歴があり、脚質もコースに合うため信頼性は高い。勝ち切りまではやや及ばないが、複勝圏は堅い。
☆ 穴馬候補:ゴールデンリング(1番)
総合判断:人気薄だが“一撃回収”の匂いが強い穴馬
主なデータポイント
- 単勝オッズ:25.2(人気薄)
- 脚質(先行):過去10年の脚質データで先行は勝率・複勝率が高い局面あり(先行の勝率25%等)。
- レース間隔:連闘での実績があり、連闘で好走するタイプ(連闘での勝率/複勝率高め)
- 枠データ(過去10年):1枠は勝ちが少ないが複勝回収率は高め(80%)。
- 種牡馬(フォーウィールドライブ):過去3年で勝率18%、複勝率31%、単勝回収率147%と回収面での妙味あり。
- ローテ/斤量:54kg、短期ローテ適性がある。
解説(なぜ「穴」か)
- 先行が利く展開なら一発:盛岡ダ1400で先行がハマる条件が揃えば、人気薄でも前崩れを突いて激走の期待。
- 回収率面での魅力:種牡馬や過去の連闘パフォーマンスから、当たれば大きい「データ穴」。
- 注意点:コース実績が乏しい点はマイナスだが、展開と枠の利を生かせれば侮れない。
注 注意候補:コンバットスネル(2番)
総合判断:複勝圏での安定感はあるが勝ち切るまではやや疑問
主なデータポイント
- 単勝オッズ:72.4(人気薄)だが複勝オッズは18.9–29.4(示唆的)
- 距離/コース実績:盛岡ダ1400mで過去4戦、2着1回・3着1回の複勝率50%(注目点)
- 斤量実績:54kgでの複勝率が高く、レース間隔「中1週」での好走傾向あり。
- 調教師(三野宮通):全体の好走率が高く、ローカル重賞での手腕が光る。
解説(なぜ「注意」か)
- 複勝圏での信頼感:距離・コースでの実績が複勝に繋がっている点は評価。
- 勝ち負けまでは微妙:勝ち切るための脚質・騎手の爆発力がやや不足。ただし変化(展開や他馬の不利)で浮上の余地あり。
特 特注候補:ウィルラウス(11番)
総合判断:人気不問で一発狙い。騎手起因の上昇が期待できる伏兵
主なデータポイント
- 単勝オッズ:11.8(中穴)
- 騎手(高橋悠里):過去3年で連対率28%、複勝率38%と安定した成績。高橋騎手の手綱での成績が好調な点を重視。
- 種牡馬(ホッコータルマエ):過去3年で勝率18%、複勝率34%、単勝回収率92%で堅実。
- 過去コース実績:盛岡での出走はないが、同条件での成績は安定していると判定。
解説(なぜ「特注」か)
- 騎手の起用効果:騎手替わり/騎乗継続でパフォーマンスが上がるケースに該当するため、人気に関わらず一発ある。
- 種牡馬の堅実性:安定した血統背景は、条件が合えば上位食い込みの根拠に。
- 投資妙味:中位人気で回収期待があるため「特注枠」としました。
8頭以外のチェックポイント(消し・注意)
- トリスティ(4)/スルーザミル(5)/デンコウセッカ(3)/トリップス(12):現時点のデータではコース実績・騎手・人気のいずれも上位陣に及ばず。特にトリスティは過去10年で4人気時に好走が目立つが今回は条件・騎手相性が未知数。完全に消すというより「押さえ薄」での検討が妥当です。
レース展開予想と各馬の適合度
- 先行有利の流れ:ゴールデンリング、スルーザミル、トリップスが前へ行く可能性。先行が残る展開になればゴールデンリングの一撃、セイクリスティーナの差し切りは難しくなるが追い込み差しの届く展開ならセイクリスティーナ有利。
- 差し有利の流れ:過去3年でも差しが一定の結果を残しており、そこへ村上(ヴァリュアブル)や山本聡哉(セイクリスティーナ)の差し脚がハマれば上位独占もある。
- ハイペース→差し有利:中盤が激しくなれば差し勢(ヴァリュアブル、セイクリスティーナ、サラサチャレンジ)が有利。
- スローペース→前有利:先行のゴールデンリングやフォーエバートライが粘り込み。

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