年表(過去10年の優勝馬一覧)
以下は過去10年の勝ち馬とその重要ポイントを抜粋した一覧表。年ごとの勝ち時計や勝ち馬の馬齢・父・騎手を一目で確認できる。
| 年 | 勝ち馬 | 馬齢 | 騎手 | 父 | 勝ち時計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | ベンサレム | 3 | C.ルメール | スワーヴリチャード | 2:27.7 |
| 2023 | ダノンギャラクシー | 4 | C.ルメール | ディープインパクト | 2:22.8 |
| 2022 | シルブロン | 4 | C.ルメール | トーセンジョーダン | 2:24.7 |
| 2021 | ワイドエンペラー | 3 | C.ルメール | ルーラーシップ | 2:25.7 |
| 2020 | リリーピュアハート | 3 | 福永祐 | ディープインパクト | 2:27.8 |
| 2019 | バリングラ | 5 | M.デムーロ | Fastnet Rock | 2:28.8 |
| 2018 | ヘリファルテ | 4 | J.モレイラ | ディープインパクト | 2:27.7 |
| 2017 | ネイチャーレット | 4 | 野中悠 | タニノギムレット | 2:25.9 |
| 2016 | トレジャーマップ | 5 | 内田博 | ステイゴールド | 2:28.3 |
| 2015 | アルバート | 4 | 戸崎圭 | アドマイヤドン | 2:25.1 |
過去10年のレース傾向
- 基本的に「スロー」ペース傾向が強く、上がり勝負に持ち込まれるケースが多い(過去10年ほぼ全てがスロー判定)。
- 人気は上位(1〜2人気)の信頼度が高い:1人気は勝率40%、1〜2人気で連対率70%前後、複勝率80%に迫る年もある。つまり“素直に強い馬”を狙う価値大。
- 年齢は3〜4歳の台頭が目立つ(3歳・4歳が好走の大半)。高齢馬(6歳以上)の勝利は稀。
- 血統はサンデーサイレンス系(ディープ・ステイゴールド等)、およびMr.Prospector系・Danzig系の底力が光る。長距離適性を持つ父系が好走。
- 美浦所属馬が圧倒的に強い(過去10年で美浦所属が勝ち・連対を多数占める)。
- 枠は内寄り(4〜6枠)に好成績が出やすいが、例外もある。枠だけで過信は禁物。
- 前走の条件では「芝2000〜2600で良績」「中〜やや長めのローテ(中4〜中9週)」が理想。短い中2週の再出走成功例はあるが、基準は中4週以上。
展開とラップの読み解き
テンから中盤の流れ(序盤〜中盤)
本栖湖特別の過去10年のラップを見ると、序盤(最初の4F)は概ね遅め〜スロー(4F 48〜52秒が多い)。これはテンのペースが落ち着きやすく、ポジション争いが激しくないため、先行争いで脚を使う馬が直線勝負に備えやすい状況を作る。
- 具体的には「4Fで49〜52秒」レンジが多く、極端なハイペースはほとんどない。
- 中盤(5〜14F)はほぼ安定した流れで持続力勝負に転じることが多く、ここでの加速力・中間のラップ耐性がモノを言う。
直線の上がり勝負
典型的なパターンは「スローからの上がり勝負」。ラスト3F(上がり)は33〜35秒台での決着が大半を占める。つまり、直線での末脚キレが重要で、良好な上がり性能を持つ馬が優位。
- 上がり3Fが33.0〜34.5秒でまとめられると差し馬の台頭が鮮明。
- ただし、テンが超スロー(例:2019は非常にスロー)だと先行馬が残るケースもあり、“上がり性能単独”で決まるわけではない。
脚質(ポジショニング)の傾向
先行組の強さ
先行馬(4〜6番手あたりの位置で持続できるタイプ)は勝利の可能性を十分持つ。しかし、差しの届きやすいコース特性と直線の長さを考えると「ただ先行するだけ」では苦しい。先行しても終いに11.2〜11.8秒のラップを刻めるような持続型の脚が必須。
- 典型的な勝ち方:中団前目で脚を溜め、直線で抜け出すタイプ(例:2018ヘリファルテは中団でためて抜け出し)。
差し・追い込みの成功パターン
差し馬はラスト600m〜400mでの切れ味勝負で台頭。過去データでは上がり上位で差して来る馬が良く馬券に絡む。
- 成功の条件:中盤で好位〜中団に取り付けられるスタミナと、上がり3Fで33秒台を出せるスピード(直線に賭ける脚)。
結論としては「中団で流れに乗り、直線で外へ出せる差し馬」が最も堅実な狙い目と言える。
血統(父系・母父)の傾向
以下の表は、過去10年勝ち馬・上位馬に多く見られた主な父系を整理したもの。
| 父系(代表) | 特徴 | 出現例(勝ち馬等) |
|---|---|---|
| サンデーサイレンス系(ディープ、ステイゴールド、ゴールドシップ等) | 東京2400mでの安定感、持続力と末脚のバランス | ダノンギャラクシー(ディープ)、ヘリファルテ(ディープ)、トレジャーマップ(ステイG) |
| Mr.Prospector系(キングカメハメハ、スワーヴ等の系統) | 切れ + 加速、父系の柔軟性あり | ベンサレム(スワーヴ)、アルバート(アドマイヤドン/MrP系) |
| Danzig系 / Fastnet Rock系 | スタミナ+スピードの配合で長距離でも対応 | バリングラ(FastnetRock) |
| その他(タニノギムレット等) | ローカル色強めの成功例もあり | ネイチャーレット(タニノギムレット) |
解説ポイント
- サンデーサイレンス系の占有率が高く、長距離での安定感を示す例が多い。東京2400mはサンデー系の器用さと末脚が活きる舞台。
- 一方で Mr.Prospector系やDanzig系 の血も頻出。これらは直線での加速、瞬発力を提供するため、「スローからの直線勝負」にマッチする。
- 父系だけでなく母父の影響も重要。母父にSadler’s WellsやRoberto系(スタミナ寄り)あるいはMr.Prospector系が入っていると、距離持ちや瞬発力のバランスが取りやすい。
年齢・成長段階の傾向
- 3歳・4歳が強い:過去10年で勝ち馬の大半は3〜4歳。若さ(成長期)の伸びしろと2400mへの適性がマッチしている。
- 5歳以上も一発はあるが、頻度は下がる。5歳のバリングラ(2019)やトレジャーマップ(2016)など、実績タイプがハマるケース。
- したがって「若くて成長の余地があり、長距離実績(または素質)」のある3〜4歳を中心に考えるのが現実的。
騎手・厩舎の影響
騎手
- C.ルメールの好成績が目立つ(複数回の勝利)。直線での立ち回りとポジション取りの巧さが効くコース。
- M.デムーロ、J.モレイラ、福永祐一、戸崎圭なども勝利・好走例がある。やはり実績あるトップジョッキーが有利。
- 購買側の心理として、「信頼できる騎手が乗る若馬」は上位評価で買い目に入れやすい。
厩舎
- 美浦所属馬の好成績が目立つ(勝率・連対率が高い)。東京開催という点と調整の仕方が合っている可能性。
- 名門厩舎や芝中距離で実績ある調教師の存在も重要。特に長距離でのスマートな調整ができる厩舎はプラス材料。
枠順別成績(内枠有利か?)
提示された枠別成績から見ると、有利枠は4〜6枠。勝ち馬の出現率が比較的高く、複勝率も安定している。
- 内枠(1〜3)は時折好走するが、1枠は勝率10%と悪くないが着外数が多い。外枠(7〜8)は平均よりやや苦戦傾向。
- 要因として、東京2400mのコース取り(向正面での位置取りやスタート直後のライン取り)が影響していると推察される。内でうまく折り合える馬は有利。
結論:枠は重要だが、それよりも脚質と展開対応力(流れに乗れるか)が優先。
前走データで見る「良好ローテ」
過去10年の前走データから、好走しやすい前走条件と間隔を抽出する。
前走の競馬のクラス・距離
- 「芝2000〜2600mで上位」→好走率高し。特に芝2200〜2400を安定した成績で走ってきた馬は本番でも通用する。
- 前走が「1勝クラス」勝利(あるいは掲示板)からステップアップして来る馬が多い。つまり「昇級即走」しやすいレース。
間隔(休み明け vs 中間)
- 中4週〜中9週のローテが理想(休み明け1〜3ヶ月、または1ヶ月程度の間隔での良化が見える)。
- 中2週や中1週の短期ローテでも好走例はあり(出走間隔が短くても調教や適性で対応できる馬がいる)が、基本は中4週以上を推奨。
前走通過順位・前着
- 前走で「中団〜前目で脚を溜めて末伸びしている」馬が良い。前走で極端に後方からのレースだと、本番で条件が合っても届かないことがある(ただし、末脚抜群な馬は別)。
- 前走の人気(前人)が高く、良い着順だった馬は信頼度が高い。
ペースパターンと馬券への示唆
過去10年のペースはスロー寄りが常態。馬券戦略として以下を重視したい:
- 上がり性能がある馬(ラスト600〜300mで伸びる脚)が中心。
- 折り合いがつくこと:2400mは長い。先行馬は中盤で息が入る展開を作れる器用さが必要。
- 直線で内を突くより外へ出して伸ばす馬が強い場面が多い(直線長いので外から差す余地がある)。
つまり、データは「差し有利だが、先行耐久力のある先行馬も残る」という二面性を示す。馬券の本線は上がり上位+先行適性のある中団馬。
複合条件での「勝ちパターン」
過去の勝ち馬に共通する要素を組み合わせると、以下の複合条件が勝率を上げる。
- 3〜4歳で成長段階にある(5歳以上でも実績型は例外的に好走)。
- サンデーサイレンス系またはMr.Prospector/Danzig系の父を持つ(母父の距離適性もプラス)。
- 前走芝2000〜2400mで好走(特に上位入線)。
- 中団〜好位の脚質で直線の上がり33〜34秒台を出せる。
- C.ルメール等の上位騎手が手綱を取る、あるいは東京での実績がある騎手。
- ローテは中4週〜中9週くらいで馬体・気配が整っている。
この条件が複数当てはまる馬が「買い」の中心。
買い目の具体化:どの条件がそろったら買えばいいか
過去10年の統計と傾向を踏まえ、最終的に「買うべき馬」を判断するための明確なチェックリストを示す。以下の条件のうち5項目以上が当てはまる馬は強く買い推奨、3〜4項目なら抑え、2以下なら消しを検討して良い。
【買いのチェックリスト(5点以上が理想)】
- 馬齢:3〜4歳である。
- 血統:父系がサンデーサイレンス系、またはMr.Prospector / Danzig系(母父含む)で距離適性がある。
- 前走:芝2000〜2400mで上位(1〜3着)or 内容が良い(上がり上位)。
- 間隔:中4週〜中9週(調子維持+成長余地あり)。
- 脚質:中団〜好位で折り合って、上がり3Fで33〜34.5秒台が出せる。
- 騎手:実績ある騎手(ルメール等)か、その馬に対する手綱実績がある。
- 所属:美浦所属で東京適性の調整が得意な厩舎。
- 枠順:4〜6枠が望ましい(内外問わずだが有利傾向)。
実戦での買い方
- 単勝/複勝:上記条件を満たす「軸馬」に対して。
- 馬連/ワイド:軸の相手は「上がり性能上位か、同血統系で持続力ある馬」。
- 三連複:軸1頭+差し・先行のバランスをとる(差し馬2頭+先行1頭などで厚めに)。
まとめ(最終結論)
過去10年の本栖湖特別を総合すると、最も買うべき馬は「3〜4歳で、サンデーサイレンス系やMr.Prospector/Danzig系の血を持ち、前走芝2000〜2400mで上位実績があり、中団〜好位で折り合える脚質かつ上がり33〜34.5秒台を出せる馬」である。さらにC.ルメールのような信頼できる騎手が騎乗していれば勝算はさらに上がる。ローテは中4週〜中9週が理想。枠は4〜6枠が有利だが、脚質と上がり性能を優先して判断すること。
結論:血統(サンデー系等)+若さ(3〜4歳)+前走実績(芝2000〜2400で好走)+上がり性能(3F33〜34.5秒台)が揃った馬を「中心に買う」。これが過去10年のデータに裏打ちされた最も実戦的な買いの条件だ。
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