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【赤松杯2025】ヒロシクンが堂々の逃げ切り勝ち!渾身のレースを完全解説

【赤松杯2025】ヒロシクンが堂々の逃げ切り勝ち!渾身のレースを完全解説
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赤松杯2025 概要

2025年4月15日、春の水沢競馬を飾る注目重賞「赤松杯(M2)」が開催された。今年の舞台は不良馬場、しかも小雨という難条件。レースが行われたのは第12レース、距離はダート1,600m、スタートは18:10と夕方の時間帯。厳しいコンディションの中での激戦となった。

注目は地元水沢の猛者たちによる一戦。出走馬は8頭と少頭数ながら、重賞常連の古豪から若き新星までが揃い、見応え十分のレースとなった。特に馬場状態が「不良」となったことで、道悪巧者や先行力のある馬が有利とされ、展開がどう影響するのかが焦点に。

結果、勝利を収めたのは2番人気のヒロシクン。逃げの手を打って他馬に影も踏ませず、見事なレースぶりで1着を飾った。このヒロシクンの走りは、まさに“理想の逃げ”といえる完璧な内容で、観客を大いに沸かせた。


水沢競馬場 動画・映像 2025年04月15日 12R :楽天競馬

勝ち馬ヒロシクンのレース内容と勝因

ヒロシクン(セ6、芦毛)は、佐藤雅彦厩舎×高松亮騎手のコンビ。馬体重は+5kgの550kgと大型馬らしい迫力を感じさせた。2番人気に支持されていたが、展開面での有利さが大きく、このレースでは完璧な展開を自ら作り出した。

スタート直後から他馬を寄せ付けずハナを奪い、道中はマイペースの逃げ。1〜2コーナー、3〜4コーナーともに先頭を譲らず、特に3コーナー以降のペースの緩急が絶妙だった。時計は1:39.5、不良馬場でこのタイムは立派。しかもラストの上がりは36.6秒と、先行勢としては上々の数字だ。

最大の勝因は、やはり「道悪適性の高さ」と「スタートからゴールまで主導権を渡さなかったこと」に尽きる。スムーズなスタート、後続を牽制する絶妙なラップ、直線での粘りと、非の打ち所がない内容だった。高松亮騎手の腕も光り、ペースの読み、他馬との間合いの取り方は見事だった。

また、この馬は過去にも道悪で好走しており、今回のような馬場は願ってもない好条件。550kgという大型馬が不良馬場をパワフルに押し切る姿は、ファンの記憶にも残る勝利となっただろう。

2着フジユージーンの健闘と今後の課題

1番人気に推されたフジユージーン(牡4、黒鹿毛)は、2着と惜敗。村上忍騎手とのコンビで、こちらも持ち前の先行力を発揮したが、わずか「クビ差」届かず涙を呑んだ。

スタートは良好で、3コーナーまでは外からプレッシャーをかけつつ好位をキープ。4コーナーでの仕掛けも悪くなかったが、ヒロシクンの脚色が鈍らず、最終的には差し届かずの2着。上がりタイムも36.6秒とヒロシクンと同タイム。つまり、勝ち馬とほぼ同じ脚色だったことからも、この馬自身もかなりの好内容だったといえる。

課題としては、もう一段階の「加速力」。勝負所で一気に前を交わしきるほどの脚が出せなかった点が悔やまれる。とはいえ、まだ4歳の若駒。今後の成長次第では、重賞制覇は時間の問題だろう。道悪でもしっかり走れるのは大きな武器。今回のような競馬を続けていけば、近いうちにタイトル獲得は現実味を帯びてくる。

また、体重も+5kgの565kgとこちらも大型馬だが、動きには重さは感じられなかった。調整面でも問題はなく、あとはタイミング一つで勝てる馬だ。

11歳ノーブルサターンの粘り強さに拍手

3着に食い込んだのは、なんと11歳の大ベテラン、ノーブルサターン(牡11、黒鹿毛)。山本紀騎手を背に、人気は3番人気ながら、堂々たる走りを見せた。

レースでは2番手の好位につけ、直線でも粘り腰を見せてゴール寸前まで勝ち負けに絡んだ。最終的には勝ち馬・2着馬と「クビ差・クビ差」という僅差。上がりも36.6秒と、こちらも勝ち馬と遜色ない数字。11歳とは思えない、まさに「現役バリバリ」の内容だった。

この馬は中央から転入してきた経験豊富な馬で、これまで多くの重賞を戦ってきた猛者。年齢的に衰えが見えるのでは?という予想を大きく覆す走りには、ファンからもどよめきが上がった。特にスタートからの反応の良さ、ポジション取りの巧みさ、そして直線の粘りは、熟練の証。

板垣吉則厩舎もこの馬のコンディションを完璧に仕上げてきた印象で、馬体重−6kgの543kgと絞れた体も好感。これだけ走れる11歳は稀有な存在で、今後もローカル重賞では侮れない存在となりそうだ。

上位馬以外の動きとレースの全体像

4着以下の馬たちも、それぞれの戦いがあった。

4着のフレイムウィングス(セ8)は、道中中団から追い上げての入着。終始脚を使う展開で、持ち味の持続力を見せた。

5着ドテライヤツ(牡8)は、最後方から内を突く器用な競馬。上がりは36.4と最速タイで、展開次第では上位争いも可能だった。

6〜8着のスズカゴウケツ、フォルトリアン、ボウトロイは、ペースや馬場に泣いた印象。特にボウトロイは3コーナーでは良い位置につけていただけに、ラストの粘りが足りなかったのが惜しい。

全体としては「先行有利」の展開で、逃げ〜好位勢がそのまま上位を独占。馬場も含め、差し・追込勢には厳しい流れだった。

レース展開分析:不良馬場で輝いた先行力

今回の赤松杯は、不良馬場という特異なコンディションの中での開催となり、レース展開に大きな影響を及ぼしました。スタート直後からヒロシクンが主導権を握ると、そこから一切ペースを落とさず、見事な逃げ切り勝ち。後続はこの馬のスピードと粘りに翻弄され、差を詰めきれずに終わりました。

馬場が悪くなると、どうしても後方勢は泥を被るリスクが増え、伸び脚が鈍りやすくなります。そのため、好スタートから前に行ける先行力のある馬に有利な流れとなるのが常ですが、まさにこの日の水沢1600mもその傾向が顕著に表れました。

前半の1000m通過が平均ペースで流れたことで、逃げ・先行勢が脚を溜めながらそのまま押し切れる展開に。3コーナー以降ではすでに後続勢が手応えを欠く場面も多く、特に直線に向いてからは「勝負あった」とも思えるヒロシクンの押し切りは見事でした。

差し勢が力を出しきれなかった理由として、馬場状態に加えて、前が止まらなかったことが大きいでしょう。特に4コーナーから直線にかけてのヒロシクンの仕掛けタイミングが絶妙で、追いかけた2着・3着馬ですら「クビ差」までしか詰められなかったのがその証です。

騎手高松亮の絶妙なペース判断

勝利騎手・高松亮の手綱捌きは、まさに「完璧」の一言に尽きます。逃げ戦法は時に大胆さと冷静さの両立が求められますが、彼はそのバランスをうまく保ち、ペースを自在に操って勝利へ導きました。

まず評価されるべきはスタート直後の判断。内の出方を見ながらも、決して無理に抑えずスムーズに先頭へ立ったところで、他馬にとっては苦しい展開に。ペース自体は平均的であったにも関わらず、コーナーワークで加速しすぎず、かつ緩めすぎない絶妙な“緩急”が功を奏しました。

後続が迫ってくる気配が見えるラスト200m地点では、馬の反応に合わせてゴーサイン。追われてからも馬がしっかり反応したのは、高松騎手の無理のない手綱さばきのおかげです。結果として上がりも上位勢と同等の36.6秒を記録しながら、脚色には余裕がありました。

地元水沢を拠点とする高松亮騎手だからこそ知る馬場特性を活かし、馬とコンタクトを取りながらレースを進める姿は、まさに職人技とも言える内容でした。今後の重賞戦線でも、このようなレースメイクに注目です。

レースラップと上がり分析

レースラップの詳細は発表されていないものの、各馬の上がりタイムとコーナー通過順位から展開を読み解くと、以下のような傾向が見えてきます。

  • 上位3頭(ヒロシクン、フジユージーン、ノーブルサターン)はいずれも上がり36.6秒。
  • 中団〜後方にいた馬は36.4〜37.9秒と、脚の使いどころにバラつき。
  • 特に、最速上がりのドテライヤツ(36.4秒)ですら5着までしか届かず、前残りの傾向が強かった。

これはつまり、「後ろからでは届かない展開」であり、なおかつ「上がり勝負にはなりにくい馬場」であったことを示しています。

ヒロシクンは3〜4コーナーをスムーズに通過し、馬場の中央を選びながらも一切ラップを落とさずに進行。後続馬が苦しんでいる中で、馬自身がバテずに走り切ったのも、心肺機能の強さを示す材料です。

また、2着・3着馬も36.6秒と同タイムながら、位置取りの差が明暗を分けました。つまり、今回の赤松杯は「速い脚を使った馬」ではなく、「早く仕掛けて長く脚を使った馬」が勝利する展開だったと言えるでしょう。

コーナー通過順位から見る各馬の動き

赤松杯2025のコーナー通過順位を見ると、いかにレースが先行有利だったかがよくわかります。

  • 1コーナー:5, (2,8), 4, 3, 7, 6, 1
  • 2コーナー:5, 8, 4, 2, 7, 3, 6, 1
  • 3コーナー:(5,8), 4, 2, (3,7), 6, 1
  • 4コーナー:5, 8, 4, 3, (2,7), 6, 1

特に注目したいのは、1〜4コーナーすべてにおいてヒロシクン(5番)が常に先頭をキープしていた点。そして、2〜3番手にいたノーブルサターン(8番)やフジユージーン(4番)も、ほぼ位置を変えずにゴールまで押し切っているということです。

一方、後方に位置していた馬はどうかというと、ドテライヤツ(1番)やフォルトリアン(6番)は終始後方での競馬となり、最後に少し脚を使っただけでは届かず。

これらのデータからも、「好スタートを切って道中を無理なく先行した馬」が上位に来る典型的な不良馬場でのレースだったことが見て取れます。次走に向けては、こうしたレースぶりを参考に、道中のポジショニングが勝敗を分けるカギになりそうです。

人気と着順の関係を読み解く

最後に、人気と実際の着順の関係を見てみましょう。

馬番馬名人気着順
4フジユージーン1番人気2着
5ヒロシクン2番人気1着
8ノーブルサターン3番人気3着
3フレイムウィングス4番人気4着
2ボウトロイ5番人気8着
7スズカゴウケツ6番人気6着
1ドテライヤツ7番人気5着
6フォルトリアン8番人気7着

この結果からもわかるように、上位人気馬が順当に上位入線しており、荒れた印象はほとんどなし。特に1〜3番人気がそのまま1〜3着という堅実な決着は、馬券ファンにとっても安心材料だったはずです。

一方で、ドテライヤツやフレイムウィングスといった伏兵が健闘していた点も見逃せません。人気薄ながらもしっかりとレースに参加できた背景には、展開やポジション取りの巧みさがありました。

調教師コメントから見る戦略の違い

レース後の関係者コメントはまだ公に出ていない部分もありますが、各馬の戦略から調教師の意図はある程度読み取れます。特に注目したいのが、勝ち馬ヒロシクンの陣営。佐藤雅彦調教師は、これまでもヒロシクンを積極的に前に行かせる競馬を得意としており、今回もスタート直後から逃げを打つ形を前提に調整していたことが窺えます。

この日の馬場は不良で、先行有利が予想されていた中、ヒロシクンに高松亮騎手を配したのも明確な意図を感じさせる選択です。騎手の得意な戦法と馬の脚質を噛み合わせる、まさに「勝負を賭けた布陣」と言えるでしょう。

一方で、2着のフジユージーンを管理する瀬戸幸一調教師も、比較的先行気味の指示を出していたと考えられますが、想定よりも前に出られなかった点がクビ差敗北につながったかもしれません。良馬場であればもう少し余裕を持って差し込めた可能性はありますが、この不良馬場ではやや外を回ったぶんだけ不利だった印象も受けます。

また、11歳のノーブルサターンを管理する板垣吉則調教師の仕上げは圧巻。調教過程で絞り込んだ543kgの馬体重は、しっかりと仕上がっていた証拠。高齢馬ながら勝ち負けできる状態にまで引き上げた手腕は、高く評価されるべきでしょう。

赤松杯2025のレースレベルは?

今回の赤松杯2025は、出走頭数が8頭とやや小粒ではあるものの、その内容は非常にハイレベルでした。まず、上位3頭が全て「上がり36.6秒」を記録しており、しかもいずれも先行しての脚という点で、ただの展開利では片付けられない力強さを感じさせます。

不良馬場にも関わらず勝ち時計は1:39.5。これは水沢1600mでは十分優秀なタイムで、馬場差を考慮すれば良馬場で1分37秒台も期待できる内容。加えて、1〜3着のタイム差が「クビ+クビ」という超接戦であり、着順以上に接戦の好レースだったことがわかります。

特に注目すべきは、3着のノーブルサターンが11歳という点。この高齢馬がこれだけのパフォーマンスを見せた背景には、馬自体のポテンシャルの高さ、そして競馬場の特性にマッチした戦略があったと見て間違いないでしょう。

総じて、「展開、馬場、戦略の三拍子が揃った質の高いレース」であり、次走に向けた判断材料としても非常に有益な一戦となりました。

水沢1600mと不良馬場の相性

水沢競馬場の1600mは、スタートから最初のコーナーまでが短く、スタート直後の位置取りが極めて重要です。特に不良馬場の場合、砂が重くなることで後方からの差し脚が利きにくく、先行争いが勝敗の分岐点になることが多く見られます。

この日のような小雨と不良馬場というコンディションでは、馬群の中で砂を被った馬が集中力を切らしやすく、外からでも先行できる馬が有利になるのが通例です。今回のヒロシクンも、内枠ではなく5枠からスムーズに先手を奪えたことが勝利に直結しています。

また、水沢のダートはやや重めの砂質で、雨が降ると粘土質に近い性質に変化し、パワー型の馬に有利になります。そのため、550kg超の馬体を誇るヒロシクンやフジユージーンといった大型馬が上位を独占したのは、いわば馬場との相性勝ちとも言えるでしょう。

次走の狙い馬:一頭だけの注目馬とは?

次走注目馬:ドテライヤツ(牡8)

一見すると5着という着順に埋もれがちですが、この馬のパフォーマンスは非常に光るものがありました。注目したいのは、最速の上がり「36.4秒」を記録している点。しかも道中は最後方からの競馬で、馬場状態と展開を考慮すれば、差し一辺倒で5着に突っ込んできたのは「能力の証明」ともいえます。

馬体重も468kgと小柄ながら、馬場を気にする様子は見られず、直線では鋭い脚を見せました。展開ひとつで上位争いが可能であり、良馬場での条件や、もう少し前めのポジションを取れた場合には確実に巻き返しが期待できます。

特に次走が同じく地方重賞や条件戦であれば、「3着以内に入着する可能性が非常に高い」と予測され、馬券的にも妙味のある存在です。次の一戦で人気が落ちれば、絶好の狙い目になるでしょう。

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