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【金沢スプリングカップ2025】オヌシナニモノが王者の貫禄!本命に応える完勝劇の舞台裏

【金沢スプリングカップ2025】オヌシナニモノが王者の貫禄!本命に応える完勝劇の舞台裏
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オヌシナニモノ、貫禄の逃げ切り勝利!

金沢スプリングカップ2025年、主役はやはりこの馬だった。堂々の1番人気に支持されたオヌシナニモノ(牡8)が、重馬場をものともせず、他馬を寄せ付けない走りでゴール板を先頭で駆け抜けた。

スタートからの二の脚が鋭く、最内枠から飛び出したハクサンパイオニアにプレッシャーをかけるようにして先頭に立つと、向こう正面では楽な手応え。3コーナーではハクサンパイオニアと並走する形になったが、4コーナーでは早くも単独先頭。後続を突き放しにかかると、ラスト100mでは独壇場。2着に4馬身差をつける圧勝で、改めてその地力を見せつけた。

8歳という年齢ながら、衰えを感じさせないどころか、むしろ今が充実期とも言える安定感がある。馬体重も501kgと大きな変動はなく、体調面の維持も見事だ。重馬場で40.0秒の上がりを記録したのは、力だけでなく器用さもある証拠。地元金沢でのレースでは特に無類の強さを誇っており、まさに「地の利」も活かした勝利となった。

斤量57kgを背負ってのこの内容。まさに完勝と呼ぶにふさわしい内容であり、まだまだこの路線で主役を張り続ける存在であることを改めて印象付けた。


金沢競馬場 競走成績 | 2025/04/13 10R:楽天競馬

ハクサンパイオニア、4馬身差の2着も内容は上々

対抗馬の一角として注目されたハクサンパイオニア(牡5)は、結果として2着に終わったものの、悲観する内容ではなかった。

スタート直後から最内枠の利を活かしてスムーズに先行、オヌシナニモノと並ぶようにして主導権を握った。終始プレッシャーを受ける形にはなったが、4コーナーまではしっかり食らいつき、直線入り口でも粘っていた。

最終的にはオヌシナニモノの決め手に屈した形だが、3着以下には2馬身半以上の差をつけており、力量の高さは証明済み。馬体重も520kgと増加傾向ではあるが、太め感はなく、むしろパワータイプらしい迫力を見せていた。

この馬の持ち味は、道中の自在な立ち回りと、安定した先行力にある。金沢のような小回りコースではこの戦法がマッチしており、重馬場でもしっかりと脚を使えるタフさも評価できる。

吉原騎手の手綱捌きも見事で、レース後のコメントからも「勝ち馬が強かった」と潔く評価していたのが印象的。今回は相手が悪かっただけであり、次走も展開次第では再び主役に躍り出るだろう。

芦毛の伏兵ショウガフクキタル、3着に健闘

単勝5番人気とやや人気薄の存在だったショウガフクキタル(牝4)が、3着に入り馬券圏内を確保したのは見逃せない好走だ。

序盤から3番手を確保し、ハクサンパイオニアとオヌシナニモノの後ろにピタリとつけた位置取りは、絶好ともいえるものだった。特に注目すべきは、最後の直線で一度は前2頭に離されながらも、しっかりと脚を伸ばして3着を死守した点である。

馬体重は474kgとやや減っていたが、レースを見た限りでは体調面に問題はなく、むしろキレのある動きが光った。4歳という若さもあり、成長途上ながらもすでに完成度の高い走りを見せている点も好材料だ。

栗原騎手の仕掛けタイミングも絶妙で、ペースを読み切って前でのポジション争いを避けながら、自らのリズムでレースを運んでいた。時計1:36.0、上がり40.7秒という数字は勝ち馬と比較しても大きな見劣りはなく、今後の金沢路線では十分に主力級として期待できる内容だった。

大外一気不発も健闘見せたウーニャの末脚

6番人気と穴人気に推されたウーニャ(牝6)は、結果4着ではあったものの、ラストで見せた末脚には光るものがあった。

この馬はスタート直後から後方に控え、最後方からの競馬。3コーナー手前からジワジワと外を回して進出を開始すると、直線では他馬を差し切らんばかりの脚色で迫ってきた。上がりタイム38.9秒という数字は、重馬場での競馬において最速級であり、展開さえ向けば…という「タラレバ」を感じさせる走りだった。

馬体重は445kgと小柄な牝馬だが、軽快さと瞬発力に富んだタイプで、船橋からの遠征競馬でも物怖じせず走れるメンタルの強さも高評価ポイント。

騎乗した澤田騎手も「展開ひとつで馬券内も狙えた」とコメントしており、次走以降で同じような脚を使えるなら、大穴候補として要チェックの存在だ。

クールドレーヌ、展開に泣いた5着

4番人気とまずまずの評価を受けたクールドレーヌ(牝6)は、惜しくも5着。だが、レースぶりは決して悪くなかった。

スタートから道中まで、やや包まれる位置に入ってしまい、前が壁になるシーンが目立った。3コーナーでは少し外に持ち出して進出を図ったが、前の馬たちの手応えが良く、伸びきれなかった印象だ。

上がりタイムは40.1秒と水準レベル。馬体重も413kgと小柄な牝馬であるため、道悪のタフな馬場ではやや力を発揮しにくい部分もあったかもしれない。それでも最後まで集中力を切らさず走り切った点は評価に値する。

米倉知騎手も「もう少し流れていれば差し届いたかもしれない」と悔しさをにじませており、ペース次第では馬券内も狙えるだけの実力があることを示した。

ミトノシャルマン、流れに乗れず苦戦

7番人気と評価は低めだったミトノシャルマン(牡5)は、結果6着。数字だけを見ると見どころの少ない競馬に映るかもしれないが、内容を細かく見ると、展開と馬場状態が大きく影響したことが分かる。

スタート自体はまずまずだったが、最初のコーナーで包まれる形になり、自分のリズムで走れなかったのが痛い。さらに、道中は前の馬がスローなペースで流す中、内で脚を溜めることができず、終始外を回される苦しい競馬に。

それでも、直線では一度しっかりと反応し、前との差を詰める動きを見せた。上がり40.5秒は馬場を考慮すれば合格点の内容で、力負けというよりは、展開に泣かされた印象が強い。

馬体重は455kgとしっかり仕上がっており、太め感もない。脚質的に展開待ちの部分が大きい馬だが、はまった時の切れ味は見せており、次走以降の条件次第では巻き返しが期待できる存在だ。

マイネルシスネロス、かつての輝きはどこへ?

かつては重賞でも好走実績があったマイネルシスネロス(牡8)。しかしこの日の内容は寂しいもので、7着という結果に終わった。

序盤は積極的に前に出て2番手争いに加わるも、道中でペースについていけず徐々に後退。3コーナーからは一杯となり、最後の直線ではバテバテの内容だった。

特に目立ったのは、最後の上がりタイム43.5秒という数字。これは他馬と比較して明らかに見劣りし、完全に脚が上がってしまったことを示している。年齢的な衰えが否応なく感じられた内容だ。

馬体重は461kgと大きな変動はなかったが、以前のようなキレや持久力は感じられず、ピークを過ぎた印象は否めない。今後は条件戦や距離短縮、あるいは一息入れての立て直しが必要となるだろう。

コーナー通過順から読み解くレース展開

今回のレースは、コーナー通過順を見れば一目瞭然だが、序盤から前に行った馬たちがそのまま押し切る形となった、いわゆる「前残り」の展開だった。

  • 【1コーナー】:1,4,5,2,3-7,6
  • 【2コーナー】:1,4,5,2,3-7,6
  • 【3コーナー】:(1,4),5,2,3,6,7
  • 【4コーナー】:4,1,5-3,6,2,7

このように、1コーナーから4コーナーまで前をキープしていた馬たちが上位に残る展開で、明確な前有利の流れだったことが分かる。特に4番のオヌシナニモノが逃げた展開で、後続に脚を使わせる理想的な競馬ができた。

ウーニャのように後方から追い込んだ馬が上がってきたのは例外的で、他の差し馬・追い込み馬は展開の恩恵を受けられなかった形だ。今後の金沢1500m戦でも、逃げ・先行馬の押し切りパターンは要チェックだ。

1着〜3着馬の走破時計と上がり比較

着順馬名タイム上がりタイム人気
1着オヌシナニモノ1:34.640.01番人気
2着ハクサンパイオニア1:35.440.82番人気4馬身
3着ショウガフクキタル1:36.040.75番人気3馬身

こうして比較すると、オヌシナニモノの走破時計と上がりの安定感が際立つ。特に、40.0秒という上がりは、この日の重馬場を考えれば相当優秀で、余裕を持っての勝利だったことが数字にも表れている。

一方、ハクサンパイオニアは早めに仕掛けた分だけ脚が上がってしまい、最後の詰めが甘くなった印象。一番伸びていたのは実はショウガフクキタルで、最後まで手応え良く3着を確保しており、今後に向けても期待が持てる内容だった。

騎手別の騎乗評価と戦術の妙

  • 吉田晃弘(オヌシナニモノ):文句なしの満点評価。逃げの形に持ち込んで他馬を突き放す理想的な騎乗。迷いのない判断と仕掛けのタイミングが勝利を呼んだ。
  • 吉原寛人(ハクサンパイオニア):序盤の立ち回りは見事。ただし仕掛けが早すぎた感もあり、勝ち馬に脚を使わされる形に。
  • 栗原大河(ショウガフクキタル):中団から脚を温存しつつ、直線でしっかり伸ばす好騎乗。今後も継続騎乗なら狙いたい。
  • 澤田龍哉(ウーニャ):展開不利の中で唯一伸びた末脚に光。強気な大外回しが功を奏した。

重馬場の影響と各馬の適性

この日の金沢競馬場は雨の影響で「重馬場」となっており、ダートは水を含んで力の要る状態だった。重馬場では基本的に、パワーと持続力に優れた馬が有利になる傾向がある。

まず勝ち馬のオヌシナニモノは、まさにこの条件にベストマッチしていた一頭。過去の成績を見ても、水分を含んだダートでの好走歴が多く、地元・金沢の馬場適性が抜群だ。馬体重も500kg超とパワー型で、馬場に脚を取られることなく最後までスムーズな走りを見せた。

ハクサンパイオニアも重馬場は得意な部類に入るが、今回は終始プレッシャーを受ける展開になったことでスタミナを消耗してしまった。とはいえ、ラップの落ちない中で粘った内容は評価でき、馬場適性の高さは今後も武器になる。

逆に、マイネルシスネロスクールドレーヌのような小柄で瞬発力に依存するタイプは、こうした馬場では力を出し切れない。特にマイネルシスネロスのような年齢を重ねた馬にとっては、脚元への負担も大きくなる。

注目すべきはウーニャの末脚。小柄な牝馬ながら、重馬場で38.9秒という最速級の上がりを記録したのは驚異的。馬場を苦にしない柔らかいフットワークと精神力の強さが際立った。

人気と結果の関係:順当か波乱か?

今回のレースは「1番人気→2番人気→5番人気」という決着で、全体としてはほぼ順当な結果と言える。特に馬単(4-1)270円、三連単(4-1-5)でも1,030円という配当から見ても、堅めの決着だったことが分かる。

1番人気のオヌシナニモノが圧勝したことが最大の要因であり、実力通りの結果となった。また、2番人気のハクサンパイオニアがきっちりと2着を確保したことで、馬券購入者からの信頼に応える形となった。

一方、3着に入ったショウガフクキタルは5番人気でやや穴っぽい存在だったが、パドックでの気配や馬体の締まり具合を見ていたファンからは一定の支持を受けていた。3連複390円というオッズが示す通り、「ちょい荒れ」程度にとどまった印象だ。

ただし、3番人気のマイネルシスネロスが大敗した点は軽視できない。近走の内容と過去の実績で人気を集めたものの、年齢的な衰えや馬場不適性が露呈した。こういった「人気先行型」の馬は、今後の馬券戦略でも慎重に見極める必要がある。

金沢競馬場1500m重馬場の傾向分析

金沢競馬場のダート1500m戦は、スタート後すぐにコーナーがあるため、枠順とスタートダッシュが極めて重要なコース形態となっている。特に「重馬場」では、前に行った馬がそのまま粘り込む展開が多い

今回もその傾向が強く表れた一戦であり、1コーナーの段階で前目に位置した馬たち(1,4,5)がそのまま上位を占めている。このことから、逃げ・先行馬を中心に馬券を組み立てるのが基本戦略だと言える。

また、金沢のダートは水を含むと深く重くなり、パワーとスタミナが求められる特殊な馬場になる。地方競馬特有のこの環境に慣れている地元所属馬が圧倒的に有利で、中央や他地区からの遠征馬は実績だけでは判断しづらい。

加えて、金沢競馬の傾向として、ペースが緩みにくく、一貫して脚を使い続ける持久戦になりやすいのも特徴。瞬発力よりも「ジワジワ伸びる持続型の脚質」が勝ち負けに直結しやすい。

オヌシナニモノの戦績と今後の展望

勝ち馬となったオヌシナニモノ(牡8)は、まさに「金沢の主」と言うべき存在で、年齢を重ねてもそのパフォーマンスは衰え知らず。今回の勝利で、地方通算の勝ち星も二桁に突入しており、金沢1500mのスペシャリストとしての地位を不動のものとした。

本馬の魅力は、何よりも先行力と勝負根性の両立にある。スタートでハナを奪ってからのペース配分、他馬に詰め寄られても怯まない姿勢は、まさに王者の風格。

また、どんな馬場状態でも安定して結果を出せるのが強みであり、重馬場でもしっかりと脚を使える点は他馬と一線を画す。さらに、騎手とのコンビネーションも抜群で、吉田晃弘騎手の的確なレースメイクが勝利を後押ししている。

今後の展望としては、北陸スプリントシリーズなどの短中距離重賞路線での活躍が見込まれる。また、重賞クラスへの格上挑戦も視野に入り、まだまだ活躍が楽しみな存在だ。

次走の狙い馬:ウーニャ

本レースで最も注目すべき「次走狙い馬」は、4着のウーニャ(牝6)だ。

着順こそ掲示板止まりだったが、その末脚は他馬とは一線を画すものがあった。最後方からの競馬にもかかわらず、上がり最速タイの38.9秒を記録。重馬場でこれだけの末脚を使える馬は希少で、展開次第では勝ち負けまで期待できる。

また、船橋所属の遠征馬ながら、地方競馬場のダートにもすぐに順応できていた点は非常に大きな収穫。小柄ながら精神力が強く、混戦になればなるほど真価を発揮するタイプだろう。

次走で地元船橋に戻るか、再度遠征となるかは未定だが、距離短縮や乾いた馬場でのレースなら確実に3着以内の可能性が高い。馬券的にも妙味がある一頭として、次走は積極的に狙っていきたい。

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