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【ネクストスター東日本(S3)2025年】矢野貴之騎乗ガバナビリティーが貫禄V!雨中の激戦を制す!

【ネクストスター東日本(S3)2025年】矢野貴之騎乗ガバナビリティーが貫禄V!雨中の激戦を制す!
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レース総評:雨の稍重馬場で繰り広げられたスピード決戦

2025年4月10日、川崎競馬場で開催された「ネクストスター東日本(S3)地方交流競走」は、3歳オープン馬たちによる注目の一戦となった。天候はあいにくの雨、ダートコースは稍重。スタートからゴールまで、息を呑むような激戦が展開された。

このレースは、地方競馬の期待馬が一堂に会する舞台。雨の影響で馬場がやや重くなり、スピードとスタミナの両立が問われる一戦だった。そんな中、1番人気に推されたガバナビリティーが危なげない走りで優勝。勝ちタイムは1分29秒5という記録で、稍重の馬場状態を考慮すると非常に優秀なタイムといえる。

レースの流れは非常にハイペース。前半3Fが37.5秒、全体の上がりも39.9秒と馬場を考慮してもかなりの消耗戦。各馬がスピードを出し切る展開の中で、差し・追い込み勢にとっては厳しい展開となった。


川崎競馬場 競走成績 | 2025/04/10 11R:楽天競馬

勝ち馬ガバナビリティーの完璧なレース運び

1番人気に応えたのは、矢野貴之騎手騎乗のガバナビリティー(牡3)。スタート後すぐに2番手を確保し、道中も無駄のないレース運び。2コーナーでは先頭に並ぶような形で進出し、3コーナーから4コーナーではしっかりとスパートを開始。直線では早め先頭から押し切る競馬で、着差以上の完勝劇だった。

馬体重は前走と変わらず464kgを維持。成長途上ながらも、精神面での落ち着きが際立っていた。道中の走りにも無駄がなく、矢野騎手の手綱さばきと相まって、非常に完成度の高いパフォーマンスを見せた。

注目すべきはそのラップ構成。ガバナビリティーがレースを通して刻んだスピードは、先行勢が崩れるような流れの中でも終始安定しており、特に3コーナーからの加速は他馬を圧倒。最後の1Fで失速しがちな流れの中でもしっかりと脚を残し、1馬身半差をつけての勝利となった。

2着フィエレッツァ:勝ち馬を最後まで追い詰めたその脚

2番人気に推されたフィエレッツァ(牡3)は、吉原寛人騎手の巧みな騎乗も光り、ガバナビリティーを最後まで猛追した。結果は1馬身半差の2着ながら、その内容は決して見劣りしない。

スタートからはやや控えめに5〜6番手でレースを進め、前半は内に潜り込みながら脚をためる戦略。3コーナーで徐々にポジションを上げ、直線では大外から末脚を爆発。最後は迫る勢いでゴールへと飛び込んだ。

注目すべきはその上がりタイム。勝ち馬とほぼ同じ39.8秒をマークし、馬場状態を考えればこの時計は立派。特に最後の1Fでは目立つ伸びを見せており、ガバナビリティーにとって脅威となる存在だった。

調教過程でも好時計を連発しており、状態の良さがそのままレースに反映された形。今後も重賞戦線での活躍が期待される1頭だ。

3着ピーエムナナ:牝馬ながら堂々の粘り腰

6番人気という評価を覆す健闘を見せたのが、ピーエムナナ(牝3)。川崎所属の今野忠成騎手を背に、最内を巧みに立ち回って3着に食い込んだ。

前走では凡走していたことから人気を落としていたが、今回は好スタートから5〜6番手の内ラチ沿いをロスなく進み、最後の直線で外に持ち出すと、しぶとく脚を伸ばして0.4秒差の3着に粘り込んだ。

牝馬ながら460kgに満たない馬体で、馬群に揉まれながらも怯むことなく走り切った点は高く評価されるべきだ。前走比-4kgという調整も実に効果的だった。

また、上がり3F39.6秒というのは、今回の出走馬中で2番目に速い数字。雨馬場での対応力、根性、機動力と三拍子揃ったこの馬は、今後の牝馬限定重賞でも注目すべき存在になるだろう。

注目の上がり時計とラップタイム分析

今回の川崎1400m戦、ペースはやや速めの流れ。スタートから12.5-11.8-13.2と前半3Fは37.5秒。雨の稍重馬場にしては流れが速く、前半に脚を使った先行勢は、直線で苦しい展開となった。

その中で上位に入った馬たちの上がりタイムは以下の通り:

  • ガバナビリティー:39.9秒(逃げ切り)
  • フィエレッツァ:39.8秒(差し)
  • ピーエムナナ:39.6秒(差し)

特にピーエムナナのラストの脚は秀逸で、道中の位置取りと上がり性能がマッチすれば、さらに上位を狙える素地がある。

上がりのラップは13.5-13.9と失速ラップとなっており、持久力勝負になったことが見て取れる。したがって、今後の予想では、「持久力に優れた中団待機型」が雨馬場では好走する可能性が高いといえる。

4着プリムスパールス:見せ場十分も詰めが甘かったか

プリムスパールス(牡3)は、道中積極的な競馬を見せて4着。御神本訓史騎手の手綱で一時は先頭をうかがう場面もあり、レースの中心的な存在となった。

スタート直後から内枠を利してハナを主張、2コーナーではガバナビリティーと並走しながら積極的に仕掛けていった。特に3〜4コーナーでの持続的な脚には見どころがあり、手応え良く直線へと向いたが、最後の直線でやや甘さを見せた印象。最終的には0.5秒差の4着に沈んだ。

この馬の特徴は、前向きな気性と先行力。ただ、今回は40.4秒という上がりが示す通り、やや終いが甘くなってしまったのが敗因といえる。馬体重も468kgと理想的な範囲だが、やや前走より絞れた分、粘りが足りなかったのかもしれない。

しかしながら、重馬場でここまで積極的に動けるのは好材料で、軽い馬場に替われば持ち味がより生きてくる可能性も。今後の番組選びとコンディション次第で、上位進出も十分狙える1頭である。

5着アッカーマン:パワータイプの限界か?

アッカーマン(牡3)は3番人気の支持を受けながらも、見せ場はあったものの5着に敗退。馬体重498kgと恵まれた馬格でパワー型の競馬をするタイプだが、稍重の馬場に脚を取られたか、最後の伸びを欠いた。

スタートから前目につけ、3コーナーではガバナビリティーのすぐ外に並ぶ積極的な競馬。だが、直線に向くと内からプリムスパールス、外からフィエレッツァ、さらにはピーエムナナにも交わされてしまい、踏ん張り切れなかった。

上がりは40.6秒。これは今回の上位勢の中ではやや見劣る数字で、消耗戦の中での底力比べでは苦しい結果となった。体重は前走から+4kgと成長は見られるが、馬場への適性の問題も否めない。

この馬のベストはやや速めの乾いた馬場での先行押し切り。次走、条件が合えば巻き返しは十分可能だが、馬場状態には注意を要する。

6着シビックドリーム:見せ場なく終わるも能力は感じる

シビックドリーム(牡3)は5番人気ながらも大きな見せ場を作れず6着。それでも、道中の立ち回りにはセンスを感じさせる部分があり、今後の成長次第では上位食い込みも期待できる内容だった。

安藤洋一騎手の手綱で中団の外目を追走。馬場を考慮しながら徐々に位置を上げ、4コーナーでは5〜6番手の好位。そこからジリジリと脚を伸ばしたものの、上位勢を脅かすまでには至らなかった。

上がりタイムは40.4秒。この数字だけを見れば悪くはないが、ラストのもう一伸びが欲しかったところ。馬体重は485kgと問題なし、調整過程も順調だっただけに、物足りない内容となったのは確か。

ただし、全体的に不器用な面を見せたこのレースにおいて、走りのフォームやリズムには柔軟性があり、距離延長や馬場替わりによって開花する可能性もある。見限るにはまだ早い存在だ。

7着ハセノブライアン:馬体減が響いたか

ハセノブライアン(牡3)は、馬体重-11kgの影響もあったのか、今回は7着と敗退。520kgを超える大型馬だけに、雨馬場ではやや苦しんだ印象が強い。

スタートからは中団よりやや後ろ。終始無理をせず、外を回る展開となったが、コーナーワークでのロスが大きく、直線での伸びに欠けた。上がりタイムは40.3秒で、これは馬場や展開を考えれば健闘の部類。

しかし、持ち味であるパワーとスピードがかみ合わなかった点は否めない。脚の使い所やポジション取りを工夫すれば、もっと上の着順も狙えた可能性がある。

今回の大幅な馬体減が示すように、調整面での課題があったと考えるのが妥当。次走、馬体が戻り、良馬場でのレースになれば、真価が問われる一戦となるだろう。

8着エレファントラン:展開に泣いたが一考の余地あり

エレファントラン(牡3)は10番人気と評価が低かったが、道中のポジション取りや脚の使い方には一定の評価ができる内容だった。

スタート直後は後方に控え、3〜4コーナーでは最内を突く形で距離ロスを最小限に抑える走り。ただ、前が詰まる場面も多く、持ち味である長く良い脚を使う形には持ち込めなかった。

上がりは40.1秒とまずまずの数字を記録しており、脚を余した印象。枠順や展開ひとつで着順を大きく上げる可能性を秘めており、人気薄ながら侮れない存在だった。

馬体重も473kgと安定しており、状態面にも不安はなかっただけに、次走以降での巻き返しに注目しておきたい。

9着スターグリップ:馬体増が仇に?

スターグリップ(牡3)は前走から+10kgと大幅に馬体を増やしての出走。結果は9着と振るわなかったが、序盤からの積極策は見どころもあった。

スタート直後は中団よりやや後ろの位置取り。1・2コーナーではインに潜る形で脚をため、3コーナー手前で一気に進出。しかし、勝負どころでのスパートが効かず、直線ではズルズルと後退する形に。

40.8秒という上がりタイムは、今回の出走馬の中でもワーストに近い数字。やはり馬体増による重さ、または仕上がり不足が響いた印象だ。

それでも、終始内目を通って距離ロスのない競馬をした点や、ペースが上がる中でもある程度ついていけた脚力は評価できる。今後、絞れた馬体と展開がハマれば、条件戦で一発あるタイプだろう。

10着エステティーカ:ポテンシャルの片鱗見せるも実力差露呈

エステティーカ(牡3)は、最内枠から積極的な競馬を試みるも、道中から徐々に手応えを失い10着。9番人気と人気薄ではあったが、上位とは明確な力差があった印象。

スタートから好位を目指して押して出るが、1コーナーで馬群に包まれ動けず、ポジションを下げる形に。その後も流れに乗り切れず、直線では粘ることすらできずの結果に。

馬体重は前走比+2kgの485kgと悪くなかったが、調教での気配からも今回は力が入っていなかった様子。やや気性面にも課題を残すレース内容で、今後の成長に期待する段階と言える。

上がりは40.9秒とこちらも苦戦。今後はクラスを落とすか、競馬場や距離など条件を大きく変える必要があるだろう。

11着ライトスリー:先行力不発、見せ場なく敗退

4番人気に支持されながらも、ライトスリー(牡3)は11着と大敗。スタート直後から積極的に先行しようとしたが、3コーナーで早くも手応えがなくなり、失速する形となった。

馬体重+6kgの影響か、重たい馬場との相性の悪さか、今回は全く見せ場を作れなかった。先行馬にとっては厳しいペースだったとはいえ、4コーナーで既に脚が止まっていたのは状態面にも疑問符がつく。

上がりタイムはワーストの42.4秒。これでは勝ち負けには到底届かない数字だ。道中の追走スピードも不足気味で、次走以降での立て直しが急務。

本来、好位から長く良い脚を使うタイプだけに、乾いた良馬場やスローな展開でこそ持ち味が生きる馬。馬場の回復と気分良く運べる展開が必要不可欠だ。

12着パラソーレ:成長途上の1頭、今後に期待

パラソーレ(牝3)は最下位となったが、まだキャリアの浅い牝馬であり、経験不足が目立った形。道中からスムーズさを欠き、馬群の中でも戸惑いを見せていた。

スタート後は後方に控え、ポジションを上げようとするも反応が鈍く、終始後手後手に回る内容。3コーナーでは最後方の位置取りとなり、4コーナーでも外に持ち出すも既に脚が残っていなかった。

上がりは41.9秒。牝馬ということもあり、力負けの印象が強いが、それ以上に経験値不足が目立ったレース。今後は距離短縮や軽量条件戦などでリズムを整えることが先決だ。

馬体も435kgと小柄で、パワーが求められる馬場では不利だったのも事実。暖かくなって馬体が増えてくれば、能力の底上げも期待できるだろう。

次走の狙い馬:ピーエムナナ(牝3)

今回のレースで最も注目したいのは、**3着に入線したピーエムナナ(牝3)**だ。理由は明快、以下の3点に集約される。

  1. 上がり性能が抜群
     今回、出走馬中2位となる39.6秒の末脚を披露。直線の伸び脚は際立っており、牝馬ながら牡馬と互角以上の勝負を展開した。
  2. 道中の立ち回りが巧み
     6番人気という低評価ながら、枠順を活かして内ラチ沿いをロスなく追走。直線で外に出す機転の良さもあり、操縦性の高さがうかがえた。
  3. 成長途上ながら馬体調整が的確
     前走比-4kgの調整で馬体のキレが増し、終いの伸びにつながった。小柄ながらも精神面の成長が著しく、今後さらにパフォーマンスが上がる可能性が高い。

次走、同じく3歳牝馬限定の1400〜1600m戦、特に直線の長いコースであれば、3着以内は確実に狙える存在といえるだろう。特に馬場が乾けば、より持ち味が発揮される。

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