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2025年 山吹賞:モレイラ騎乗ピックデムッシュが王者の走りで完勝!ライバル勢も今後注目の一戦に!

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2025年 山吹賞:モレイラ騎乗ピックデムッシュが王者の走りで完勝!ライバル勢も今後注目の一戦に!
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レース総括:山吹賞とはどんなレースか?

中山芝2200mで行われる「山吹賞」は、3歳1勝クラスの若駒にとってはクラシック路線に繋がる試金石ともいえる舞台です。2025年の開催は晴天のもと、良馬場で行われ、ペース配分が問われる非常に戦術的な一戦となりました。

特にこの時期の2200m戦は、皐月賞を目指す馬、もしくはダービーを視野に入れる中長距離型の素質馬が集まる傾向にあります。前半はややスロー、後半は一気にラスト4Fでのロングスパート合戦となるこの舞台で、真の「伸び脚」と「騎手の判断力」が問われる一戦でした。

展開としては前半3Fが36.7秒と緩く、逃げ馬が主導権を握る形。ですが、後半4Fは46.8秒と一気にギアチェンジ。中団から抜け出す脚力を持った馬が上位に来る結果となりました。この構図が、まさに「差せるか、粘れるか」を試す一戦となったのです。

勝ち馬分析:ピックデムッシュ、風格漂う完勝劇

ピックデムッシュ(牡3・鹿戸雄一厩舎)は、1番人気に応える堂々たる勝ちっぷりでした。勝ち時計は2:12.2。これは過去5年の山吹賞と比較しても遜色ない優秀なタイムです。

道中は終始好位のインを追走し、3コーナーで先頭に並びかけ、4コーナーでフィーリウスを交わし先頭に立つと、そのまま最後まで後続を寄せ付けない競馬。着差は2馬身半でしたが、ゴール前では完全に流しており、着差以上の完勝と言える内容でした。

注目すべきはその折り合いの良さと反応の鋭さ。父レイデオロ譲りの柔らかい走りに加えて、モレイラ騎手とのコンビネーションが抜群。スムーズな追走からギアチェンジ、直線の追い出しまで全てが完璧。まさに“王者の走り”を見せつけたと言っても過言ではありません。

また、馬体重も454kgと増減なしの安定したコンディションを維持。成長曲線はまだ上昇気配で、皐月賞・青葉賞などの重賞路線でも十分通用するポテンシャルを持っています。

2着馬ガンバルマン:じわじわ力をつける安定感の塊

2着に食い込んだのは、ガンバルマン(牡3・萱野浩二厩舎)。原優介騎手を背に、道中は中団のやや後ろ、6番手付近を追走。4コーナーでは大外からロングスパートをかけ、最後はピックデムッシュには届かないものの、3着馬を抑えて2着を死守しました。

ガンバルマンは前走未勝利戦を勝ち上がったばかりの立場ですが、ここでも力を示したことは大きな収穫。上がりはメンバー中最速タイの35.0秒。キレ味というよりも、ジワジワと脚を使うタイプで、長く良い脚を使える持続力が強みです。

馬体重も468kg(+6)と増加しており、馬体の成長が結果に結びついた形。競走馬としての地力が上がっていることを感じさせる内容でした。クラシック本線とはいかないまでも、今後の自己条件では確実に上位争いを続ける存在といえるでしょう。

また、原騎手の騎乗も見事。最後まで諦めず、内外の馬をしっかり見ながら位置をキープして伸ばしてきた判断力は今後の信頼材料になります。

3着馬フィーリウス:大健闘の逃げ粘り、ブリンカー効果抜群

3着にはブリンカーを初着用したフィーリウス(牡3・手塚貴久厩舎)が粘り込みました。逃げたハイタイドを3コーナーで交わして先頭に立ち、4コーナーではピックデムッシュに並ばれながらも、直線でしぶとく食らいつき、ガンバルマンの追撃を僅差で凌ぎ切る健闘を見せました。

この馬の収穫は何と言ってもブリンカーの効果でしょう。それまでのレースでは集中力に課題を残していたものの、今回のレースでは集中して走ることができ、先行して自らレースを作る競馬ができていたのは大きな成長ポイントです。

馬体重も492kg(-4)と調整が利いており、休み明けを一叩きされた効果も伺えます。距離にも十分対応しており、2200mでもラストまで粘れるスタミナを持っていることを証明しました。

次走では展開ひとつで勝ち負けが狙える存在ですし、逃げ・先行勢が手薄なメンバー構成であれば再度注目が必要でしょう。


惜しくも届かず4着:ダノンジャイアンの光明と課題

4着に敗れたものの、内容的には見どころのあったダノンジャイアン(牡3・茶木太樹厩舎)。鞍上は横山武史騎手で、前半は中団のやや後方、5~6番手を追走。直線ではじわじわ脚を伸ばすも、あと一歩届かず4着に終わりました。

この馬はデビュー当初から注目されていた素質馬ですが、なかなか歯車が噛み合わない印象が続いています。今回も脚を余してしまったような内容で、特に3コーナー以降のポジション取りにもう少し積極性があれば…という惜しさが残ります。

とはいえ、上がりタイムは35.1秒と決して遅くなく、馬体重も前走比+2kgで良化傾向。馬自身の体調は良さそうで、脚質転換や鞍上とのコンビ継続次第では巻き返しも十分可能です。

今後は自己条件での出走が濃厚ですが、東京や新潟などの直線が長いコースでの末脚勝負に転じれば一気に浮上する可能性もあるだけに、次走の条件・騎手配置には注目しておきたいところです。

人気を裏切ったジュンライデンの敗因は?

5番人気に支持されたジュンライデン(牡3・友道康夫厩舎)は、5着に敗れる結果に。A.シュタルケ騎手を背にスタート直後は2番手につけ、好位からの競馬を試みましたが、直線では伸びを欠いてしまいました。

敗因としては「勝負所での反応の鈍さ」と「仕掛けのタイミング」が挙げられます。3コーナーでスムーズに前との差を詰められず、4コーナーでも他馬に飲み込まれる形になり、直線では脚を使い切ってしまいました。

また、馬体重が498kgとやや大きく、それでいて-2kgの調整は少し細かった印象も。パワー型の馬にとって中山の急坂は合っていたはずですが、仕上がりが一息だったかもしれません。

まだ1勝クラスで苦戦している現状ですが、素質自体は確か。次走で距離を短縮する、あるいは輸送のない関西圏のレースに出走するなどの工夫が見られれば、巻き返しの可能性は大いにあります。

ヤコブセンのレース内容と今後の展望

6着に敗れたヤコブセン(牡3・斎藤誠厩舎)は、序盤から前々のポジションで運び、3コーナーでは一時3番手。勝ち馬を視野に入れる好ポジションでしたが、直線では伸びを欠いてポジションを落としました。

この馬の特徴は、500kg超えの大型馬らしい迫力ある先行力。ただし、反応の面ではワンテンポ遅れがちで、ラスト1Fの粘りが今一歩足りません。今回は中山の外回りで外を回され続けたぶん、最後に脚が止まってしまったのは否めないところ。

上がりは36.2秒とやや物足りない内容で、現状ではスローからのロングスパート戦に対応するスピード不足が露呈しました。ただし、展開が向けば粘り込む脚は持っているため、東京のような直線長めの競馬場よりも、京都や阪神の内回りなど、機動力を活かせる舞台のほうが合っている可能性もあります。

また、レース後の疲れがどの程度かによっては、次走の出走時期と仕上がりに注目すべきでしょう。

逃げて潰れたハイタイドの戦略的敗北

最下位の7着に終わったハイタイド(牡3・牧光二厩舎)は、スタートから果敢に逃げの手を打ったものの、早めに捕まり直線では脚が完全に止まってしまいました。タイム差は2.6秒と大きく、内容的にも厳しいものでした。

逃げ馬としてのスピードは示しましたが、ペースメイクの難しさと中山2200mという舞台の厳しさが浮き彫りになった一戦。特に序盤から12秒台前半で飛ばし、3コーナーで交わされる展開は、逃げ馬にとっては消耗戦そのもの。

馬体重は458kgと変動なしで、馬体の出来は悪くありませんでしたが、スタミナ不足と距離不適の可能性が考えられます。今後は1800~2000mの距離に短縮し、開幕週の軽い馬場で改めて逃げに徹する形が理想でしょう。

また、ブリンカー着用や逃げにこだわる騎手との再コンビなど、戦術面での工夫が必要です。

展開分析:緩急がもたらした勝負の分かれ目

今回の山吹賞は、前半1000mが62.2秒とスロー、後半がギアチェンジ型の展開となりました。この「前半ゆるく、後半一気に加速」という展開は、差し・好位勢にとって有利であり、結果としてその位置を取れたピックデムッシュやガンバルマンが上位に入りました。

特に4F~1Fラストのラップを見ると、11.5秒から11.8秒と安定した速さで刻まれており、瞬発力だけでなく持続力も必要な流れ。こうした展開に対応できた馬が結果を残しました。

逃げたハイタイドはこのペース配分に巻き込まれ、早めに交わされたことが敗因。逆に、道中じっくり構えた馬が直線で末脚を発揮し、レースの展開に乗れたと言えます。

上がりタイムと脚質比較:決め手がモノを言う展開に

ラスト3Fの時計は35.3秒。特に速かったのはピックデムッシュとガンバルマンの35.0秒で、差し馬が有利な展開だったことを示しています。

ここで重要なのは、単に上がりが速い馬=強いというわけではなく、「どの位置からその上がりを使えたか」が重要という点。ピックデムッシュは3番手から、ガンバルマンは6番手からこの脚を使っており、前目で脚を残す競馬ができた点が評価されます。

一方、フィーリウスやダノンジャイアンのように途中から動いて前に出た馬は、上がりがやや鈍る傾向。脚質的にもう一段階の成長が求められるとも言えます。


騎手の手綱さばきに注目:モレイラの職人芸

勝ち馬ピックデムッシュの騎乗を務めたジョアン・モレイラ騎手の手綱さばきは、まさに「職人芸」と言える内容でした。スタートから無理なく中団外目の好位を取り、3コーナーでは内に潜る選択をせず、スムーズな外差しに徹することで、最後の直線に向けて無駄なエネルギー消耗を回避しました。

この日の芝は「良馬場」でしたが、やや内が荒れ始めていた傾向も見られ、外を回したモレイラ騎手の判断は的中。その上でラスト3Fでは馬の持ち味を引き出すフォームで追い出し、僅かに速いだけでなく、力強さも感じさせる加速を演出しました。

また、モレイラ騎手は「勝てる競馬の道筋」を読み取るのが非常に上手く、今回のようにペースが緩んだタイミングで自然に位置を上げていく騎乗は、日本の若手騎手にとって良い教材にもなります。馬の能力に加えて、「乗り方ひとつで勝ち負けが分かれる」ことを如実に示したレースだったと言えるでしょう。

馬体重と調整から見えた仕上がり傾向

山吹賞に出走した各馬の馬体重変動からは、春の本格化を見据えた「攻めの仕上げ」が見られた陣営と、調整一息の馬との違いが結果に影響していることが浮き彫りとなりました。

例えば、勝ち馬ピックデムッシュの馬体重は454kgで前走から±0kg。これは状態キープのサインと見ることができ、輸送や調教での負荷が馬にしっかりフィットしていたことがうかがえます。2着のガンバルマンは+6kgと成長分を加味した仕上げで、実際に内容も濃く、馬体が充実してきたことを証明しました。

逆に、フィーリウスは-4kgでやや細く映る調整。直前輸送や気温変化の影響も考えられ、ここ一番でのパフォーマンスを削ぐ一因になった可能性も。ジュンライデン(-2kg)も仕上がり途上と映り、状態面の微差が着順に反映されるシビアなレースでした。

このように、春の若駒戦では「馬体重の増減とその意味」を見極めることが、予想において非常に重要となります。

調教師の戦略と狙い:クラシックを意識した出走意図

山吹賞は3歳1勝クラスでありながら、皐月賞や青葉賞、京都新聞杯といったクラシック・トライアルへの登竜門的存在でもあります。各陣営の出走意図からも、「ここを勝って次へ繋げる」強い意志が感じられました。

特に注目すべきはピックデムッシュの管理を任される鹿戸雄一調教師。早くから素質を認め、ここまでのローテーションも無理なく、だがしっかりと経験を積ませてきました。今回も1番人気に応えさせるために万全の仕上げを施し、クラシック出走へ弾みをつける勝利となりました。

また、ガンバルマンの萱野浩二厩舎も、地道に成長を促しつつ、着実にステップアップさせている好例。大手厩舎ではないながらも、レース選定や調整面で工夫が感じられ、今後の重賞挑戦が現実味を帯びています。

若駒戦では、「どう育てたいか」という調教師の意図が色濃く出るため、過去のローテや距離適性、レースの位置づけと照らし合わせる視点も、馬券検討には欠かせません。

クラシックへの距離適性と今後の進路

2200mという舞台は、今後の日本ダービー(2400m)を見据える上で絶好の試金石。今回の山吹賞で上位に入った馬たちの距離適性と今後の進路は、クラシックファンにとって注目すべきポイントです。

ピックデムッシュは父レイデオロ、母系もスタミナ豊富な配合で、2400mはもちろん3000m級の菊花賞路線にも耐えうる血統背景。今回のレースぶりからも「持続力+機動力」を兼ね備えており、東京コースでの瞬発力勝負にも対応可能と見られます。

ガンバルマンは中距離型の印象が強く、2000~2200mがベストパフォーマンスの舞台となりそう。今後は青葉賞やプリンシパルSなど、日本ダービー出走を賭けた戦いが視野に入るでしょう。

フィーリウスやダノンジャイアンといった馬たちは、戦績・血統面からも2400mよりも2000m前後での活躍が見込まれ、ローカル重賞や条件戦での連対が期待されます。

総評:山吹賞が見せた3歳戦線の勢力図

2025年の山吹賞は、世代中距離戦線の勢力図を占ううえで、非常に示唆に富んだ一戦でした。勝ち馬ピックデムッシュの完成度の高さ、ガンバルマンの安定感、フィーリウスやダノンジャイアンの底力と、粒ぞろいのメンバーが揃っていたこともあり、レベルの高いレースだったことは間違いありません。

特に上位3頭は、今後の重賞でも十分通用するポテンシャルを秘めており、それぞれの進路がどう分かれるかが注目されます。また、敗れた馬たちにも光る部分があり、展開ひとつで着順が変わる可能性があるほど、力差は接近しています。

このレースを通して、クラシック戦線に向けて浮上してきた新星たちの存在がより明確になり、春競馬の面白さが一層増してきた印象です。

次走の狙い馬:フィーリウス

次走で注目したいのは、今回3着に入線したフィーリウスです。

レースでは前半から好位につけ、3コーナー過ぎに先頭へ。そのまま押し切りを図りましたが、直線でやや甘くなり3着。しかし、この馬はブリンカー着用の効果が顕著で、前向きな姿勢が改善されていました。先行しても最後まで粘る根性を見せており、今後の展開次第ではあっさり勝ち切る可能性もあります。

また、前走比マイナス体重からも、まだ余裕残しでの好走だったと考えられ、次走で馬体が戻っていればさらにパフォーマンスは向上するでしょう。中山のようなトリッキーな舞台より、東京・京都など広いコースでこそその実力が発揮されるはず。

次走、条件戦や自己条件での出走が想定されますが、「3着以内」…それどころか「勝利」まで十分視野に入る存在です。

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