勝ち馬ページェント、圧巻の逃げ切り勝ち
2025年2月12日、名古屋競馬場で行われたスプリングカップ(SP1・ダ1700m・稍重)は、2番人気のページェント(牡3・友森翔太騎手)が逃げ切り、後続に7馬身差をつける圧勝劇を見せた。勝ちタイムは1分49秒2。管理する塚田隆男厩舎にとっては、同レースでの勝利がさらなる実績となった。
雨が降る中、やや力のいる馬場で行われたレース。単勝1.6倍の1番人気リケアカプチーノが後方からの競馬になった一方、ページェントはスタート直後から主導権を握る形となり、そのまま押し切る強い内容だった。
名古屋競馬場 動画・映像 2025年02月12日 11R :楽天競馬
レース展開分析
スタートから前半戦:ページェントの積極策
ゲートが開くと、ページェントが抜群のスタートを決め、主導権を握った。2コーナーを迎える頃には、早くもリードを広げ、4番キングスピカや10番フークタオユエンが続く形。人気馬リケアカプチーノは中団待機策をとったが、流れに乗れずやや後ろ目の位置取りとなった。
勝負所:圧倒的なリードで決着へ
3コーナーでは、依然としてページェントが先頭。外からフークタオユエンやアキヨシパワーが並びかけるが、手応えはページェントのほうが優勢だった。リケアカプチーノも徐々に進出を開始するが、勝負所で差を詰めきれず、苦しい展開となった。
直線:7馬身差の圧勝劇
4コーナーを回ると、ページェントがさらに加速し、後続との差を広げる。後方からリケアカプチーノが懸命に追いすがるが、まったく届かず、結果として7馬身差の圧勝。3着争いはエバーシンスが粘り込み、牝馬ながら見せ場を作った。
レース総評:力の違いを見せつけたページェント
今回のスプリングカップは、ページェントがスピードと持久力を兼ね備えたハイパフォーマンスを見せた一戦となった。稍重馬場を苦にせず、道中から終始リズムよく走り、最後は独走。名古屋のダート1700mという条件で、この馬の適性が光ったレースだった。
一方、1番人気のリケアカプチーノは思わぬ大敗。展開的に苦しく、後方からの競馬では勝ち馬に太刀打ちできなかった印象だ。しかし、終いの伸びは良く、地力の高さは示している。今後、距離や展開次第では巻き返しも十分可能だろう。
各馬の評価と今後の展望
1着:ページェント(牡3・友森翔太)
今回の勝利で3勝目を挙げたページェントは、これまでの実績を考慮しても名古屋のダート1700m戦において圧倒的な適性を示した。勝ち時計の1分49秒2も、稍重馬場を考えれば優秀な内容。道中で無理なく先頭を奪い、そのまま押し切る形はまさに完勝だった。
今後は、さらなる地方重賞戦線での活躍が期待される。特に、距離適性のある**東海ダービー(SP1・1900m)**を視野に入れていく可能性が高い。今回のような逃げ戦法ができるなら、今後の古馬勢との対戦でも十分戦えるはずだ。
2着:リケアカプチーノ(牡3・赤岡修次)
1番人気に支持されながら、まさかの7馬身差の敗戦。中団待機策を取ったが、勝負どころでの反応が遅れ、直線での伸びも物足りなかった。とはいえ、道中のペースが厳しかった点もあり、能力を完全に発揮できたとは言えない。
過去のレースでは持ち味の末脚を活かして差し切るレースを得意としてきたが、今回は展開が向かなかった印象。今後は、ペースが落ち着くようなレースや、距離がもう少し長いレース(1800m~2000m)での巻き返しに期待したい。
3着:エバーシンス(牝3・細川智史)
4番人気ながら、牡馬相手に3着確保。軽量の54kgを活かし、無理のない立ち回りで最後まで粘り込んだ。過去のレースでもしぶとい競馬を見せており、展開次第ではさらなる上位争いも可能な馬。
今後は、同じく牝馬限定のレースや、やや距離が短い1400m~1600m戦での活躍が期待される。時計のかかる馬場でも崩れにくいタイプなので、梅雨時期のレースでも注目しておきたい一頭だ。
4着:アキヨシパワー(牡3・丸野勝虎)
勝負どころで一瞬見せ場を作ったが、最後は力尽きて4着。前走に比べて**+9kgと馬体が増えていた点が気になるところ。次走で絞れてくれば、上位進出の可能性も十分ある。
今後の展望と注目点
今回のスプリングカップを振り返ると、やはり勝ち馬ページェントの強さが際立つ一戦だった。名古屋競馬場での適性の高さを改めて証明し、今後の東海地区3歳路線の中心馬となる可能性が高い。
リケアカプチーノの敗戦には驚きがあったが、展開や位置取り次第で巻き返しの余地は十分ある。特に、後半に脚を使う馬だけに、ペースが落ち着いたレースであればもっと上位に食い込めるはずだ。
また、エバーシンスの健闘も見逃せない。次走で相手関係が楽になれば、さらなる好走も期待できる。
今後、春の3歳戦線ではダービーシリーズを含めたSP1競走が続いていく。果たしてページェントはさらなるタイトルを手にするのか、それとも今回敗れた馬たちが逆襲を果たすのか。今後の地方競馬の3歳重賞戦線にも注目していきたい。
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