レース総評
2025年2月9日、東京競馬場で行われた第75回東京新聞杯(GIII)は、3番人気のウォーターリヒト(牡4)が見事な末脚を発揮し、混戦を制した。最終直線ではボンドガール(2番人気)との激しい叩き合いを繰り広げ、最後はクビ差で勝利を収めた。3着には16番人気の大穴、メイショウチタンが粘り込み、3連単は驚愕の81万6,870円という高配当を記録した。
レース展開
スタート直後、メイショウチタンがハナを奪い、セオが2番手で続いた。マテンロウスカイが3番手、オールナットとゴートゥファーストが4、5番手で追走する形となった。
一方、勝ち馬ウォーターリヒトは後方待機策を選択。道中は12番手をキープしながら、じっくりと脚を溜めるレース運びを見せた。
直線の攻防
最後の直線に入ると、逃げるメイショウチタンが粘り込みを図る。しかし、後方から一気に脚を伸ばしたウォーターリヒトとボンドガールが猛然と追い込んできた。
ラスト200mでメイショウチタンを交わしたウォーターリヒトとボンドガールが並走し、激しい叩き合いを演じる。残り50m、ウォーターリヒトがわずかに前に出ると、そのまま先頭でゴールイン。時計は1分32秒6と、速い決着だった。
3着には粘り強く踏ん張ったメイショウチタンが入り、大波乱の結果となった。
勝因と敗因
ウォーターリヒト(1着)
勝因はズバリ、展開の読みと鋭い末脚だ。道中は後方で脚を溜め、直線に入ってから一気にスパートをかけた。上がり3ハロン33.2秒という鋭い末脚は、今回のメンバーでは際立っていた。さらに、菅原明良騎手の冷静な騎乗も光った。
ボンドガール(2着)
2着に敗れたボンドガールも素晴らしい競馬を見せた。直線での伸び脚は申し分なく、ラスト200mまではウォーターリヒトと互角の戦いを繰り広げた。しかし、最後の一伸びでわずかに及ばなかった点が悔やまれる。
メイショウチタン(3着)
驚きの3着に入ったのは、16番人気のメイショウチタン。前半から果敢にハナを切ると、後続のプレッシャーを受けながらも直線でも粘り続けた。最後は力尽きたものの、この激走は高く評価されるべきだ。
配当と波乱度
このレースは、16番人気のメイショウチタンが3着に入ったことで、大波乱となった。
- 単勝:12番 740円(3番人気)
- 馬連:4-12 1,540円(6番人気)
- 3連複:2-4-12 174,760円(235番人気)
- 3連単:12-4-2 816,870円(1,178番人気)
特に3連複、3連単の高配当は、穴党ファンにとっては夢のような結果だった。
次走への展望
ウォーターリヒト
今回の勝利で重賞初制覇を飾ったウォーターリヒト。今後はマイル路線での活躍が期待される。次走は安田記念を視野に入れる可能性もあり、今後の動向に注目したい。
ボンドガール
惜しくも2着に敗れたが、安定した走りを見せた。これまでの戦績からも1600m戦が適距離と考えられ、今後も重賞戦線で上位争いを演じるだろう。
メイショウチタン
8歳という年齢を考えると、今回の好走は驚きだった。今後もマイル戦線で波乱を演出する存在になる可能性がある。
総括
波乱の決着となった第75回東京新聞杯。勝ち馬ウォーターリヒトの末脚は今後のGⅠ戦線でも通用する可能性が高い。一方、ボンドガールの安定感、メイショウチタンの激走など、見どころ満載のレースだった。次走の行方にも要注目だ。
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