レース総評:圧巻の末脚でクラシック戦線へ
2025年2月9日、京都競馬場で行われた第65回きさらぎ賞(GⅢ)は、1番人気のサトノシャイニング(牡3、西村淳也騎手)が堂々の完勝を収め、クラシック戦線に大きく名乗りを上げた。 稍重の馬場コンディションの中で行われたこの一戦は、序盤から縦長の展開となり、勝負どころでは激しいポジション争いが繰り広げられた。そんな中、好位から抜け出したサトノシャイニングが、最後の直線で一気にスパートをかけ、見事に後続を突き放した。
レース展開:ジェットマグナムが主導権を握る
前半戦の流れ
スタートが切られると、最内枠のジェットマグナムが果敢に先手を取り、ウォーターガーベラが並びかける形で2番手を形成。その後ろにリンクスティップとヒルノハンブルクが続き、ショウヘイやランスオブカオスといった有力馬が中団に控える形となった。
勝負どころと決め手
サトノシャイニングは、最序盤こそ中団のやや後ろ目のポジションだったが、向こう正面で徐々に進出。3コーナーでは前と差を詰めると、4コーナーでは7番手から加速を開始し、直線で満を持して抜け出した。 先行勢が次々と苦しくなる中、サトノシャイニングは抜群の瞬発力を発揮。上がり3ハロン35.1秒の末脚で後続を突き放し、1着でゴールイン。3馬身差の圧勝劇を見せつけた。
勝因と評価:西村淳也騎手の好騎乗
サトノシャイニングの勝因は、何といってもその鋭い決め手とレース運びの上手さだ。稍重の馬場にも関わらず、ラスト11.6秒のラップで伸びたことは、高い能力の証明である。 また、西村淳也騎手の手綱さばきも光った。早めに仕掛けつつも、脚を温存する余裕を見せ、直線で満を持してスパートをかける形。完璧な騎乗といえる。 この圧勝劇を受け、サトノシャイニングはクラシック戦線に向けて大きな期待を抱かせる内容となった。今後の動向に注目したい。
上位馬の評価
2着 リンクスティップ(3番人気):粘り強い走り
好位2番手でレースを進め、直線でも粘り強く脚を使ったリンクスティップ。しかし、サトノシャイニングの末脚には屈し、3馬身差の2着に敗れた。それでも、稍重のタフな馬場で最後まで粘った点は評価できる。今後の成長次第では、さらに上位争いに加わってくる可能性が高い。
3着 ランスオブカオス(4番人気):成長の余地を残す
3着に入ったランスオブカオスは、中団待機からしっかり脚を伸ばしての入線。勝ち馬には及ばなかったが、最後までしぶとく食らいつき、クビ差で2着争いに加わった。今後の成長次第では重賞戦線での活躍が期待できる。
その他の有力馬の動向
・2番人気のショウヘイは4着に敗れた。前目につける競馬をしたが、最後の直線で伸びを欠いた。 ・9番人気のスリーキングスは9番手から追い込んで5着。展開次第では上位を狙える脚を持っており、次走以降で注目したい。 ・ジェットマグナムは逃げの競馬を試みたが、最後は失速し9着。前半のペースが速く、苦しい展開となった。
今後の展望:クラシックに向けて
サトノシャイニングは、この勝利でクラシック戦線の有力候補として名乗りを上げた。次走は弥生賞やスプリングSといったクラシック前哨戦に向かう可能性が高い。父キズナ譲りの決め手を持ち、成長次第ではGⅠでも十分通用する存在になりそうだ。 2着のリンクスティップ、3着のランスオブカオスも今後のレース次第ではクラシック戦線で台頭する可能性があり、要注目の存在だ。 クラシックへ向けて、今年の3歳勢の勢力図が徐々に見えてきた。今後の戦いにも目が離せない。
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【衝撃】きさらぎ賞で断然1番人気のサトノシャイニングが…!?