2025年2月8日、東京競馬場で行われたメイクデビュー東京(芝1800m)は、横山典弘騎手騎乗の1番人気レディネスが勝利を収めた。スワーヴリチャード産駒の同馬は、1.9倍の支持を受け、その期待に応える堂々の競馬を披露した。
スタートから中盤戦:スローペースの展開
ゲートが開くと、外から13番レジリエントが積極的に飛び出し、先頭に立つ形となった。その後ろに3番アローグレイシャー、1番デルマケセラセラ、14番ドラゴンバスターが続く形で、道中は比較的落ち着いた流れとなった。
ラップタイムを見ると、前半1000mが1:01.9とスローペース。この展開が後方勢には厳しく、前目につけた馬に有利な状況となった。
3コーナーから勝負どころへ
3コーナーでは依然としてレジリエントが先頭。2番手にはイリュストル、3番手にアローグレイシャーとレースの鍵を握る馬たちが前で待機する形となった。
レディネスは中団待機策。道中は折り合いをつけつつ、じっくり脚をためた。4コーナー手前で外に持ち出されると、ここからが勝負どころ。前を走る馬たちが仕掛けを開始し、一気にペースアップとなった。
直線勝負:レディネスの決め手が光る
最後の直線では、レジリエントが粘り込もうとするも、アローグレイシャーとイリュストルがこれを交わし先頭争いに加わる。そこへ満を持してレディネスが外から強襲。直線半ばで鋭く伸びると、一気に前を捉え、ゴール手前でアローグレイシャーをハナ差でかわした。
レディネスの上がり3ハロンは33.7秒。この数字が示す通り、スローペースながらも鋭い決め手を発揮し、見事な末脚を披露した。
2着争いと3着争い
2着には3番アローグレイシャーが入り、惜しい内容となった。勝ち馬と同タイムながら、最後はわずかに及ばずハナ差の敗戦。鞍上の津村騎手はスムーズに立ち回りながらも、最後のひと押しが足りなかったと語った。
3着には2番人気のイリュストルが入線。最後の直線で一旦は先頭に立ちかけたが、レディネスの末脚に屈する形となった。それでも、力のある競馬を見せ、今後の成長が期待される。
レース後の評価と今後の展望
レディネスの今後
デビュー戦で見事な勝利を収めたレディネスだが、最後の直線で外に斜行する場面があり、騎手の横山典弘は戒告を受けた。とはいえ、レース内容自体は文句なしのもので、今後のクラシック戦線に向けても期待が高まる。
父スワーヴリチャード譲りの持続力のある末脚を活かせば、東京や阪神の中距離戦でも十分に通用するだろう。次走がどのレースになるか注目したい。
アローグレイシャー・イリュストルの評価
2着のアローグレイシャーは、スタート直後から積極的に前につける競馬ができた点は評価できる。最後の伸び脚には課題を残したものの、レースセンスの高さを見せており、距離延長でも対応可能な器と見てよい。
3着のイリュストルも、道中の立ち回りが良く、直線での反応も悪くなかった。今回は展開のアヤもあり勝ち馬に敗れたが、安定したレースぶりを見せており、次走以降も上位争いが期待できる。
まとめ
東京芝1800mの新馬戦を制したのは、横山典弘騎手騎乗のレディネス。道中中団でしっかりと脚をため、直線で鮮やかに差し切る強い競馬を見せた。2着のアローグレイシャー、3着のイリュストルも能力を示し、今後の成長に期待がかかる。
レディネスはクラシック路線に向けての有力候補となる可能性が高く、次走の動向からも目が離せない。
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