2月2日、高知競馬場で行われた第16回黒潮スプリンターズカップ(ダ1300m 重)。天候は曇り、馬場は重というタフなコンディションの中、12頭の実力馬がしのぎを削った。
スプリンターズカップ – 2025年2月2日高知5R|レース結果|地方競馬予想のウマニティ
レース展開:先行争いの激化、差し馬が台頭
スタート直後、外枠のナムラボス(12番)が積極的にハナを主張し、2番手にベストマッチョ(2番)、3番手にキクノルメイユール(7番)が続く形で流れが決まった。コパノリッチマン(10番)は中団やや前目のポジションを確保し、1番人気のアラジンバローズ(8番)はそのすぐ後ろで追走した。
道中、ナムラボスがハイペースでレースを引っ張るも、3コーナーでは徐々に後続勢が差を詰め、7番のキクノルメイユール、8番のアラジンバローズ、5番のトゥルーバローズが前を脅かし始めた。4コーナーを回る頃には、ナムラボスが懸命に粘るも、アラジンバローズが外からスパートをかけ、それに呼応するようにコパノリッチマンも進出。直線では完全に2頭の叩き合いとなった。
劇的決着!コパノリッチマンが粘るアラジンバローズを競り落とす
最後の直線、アラジンバローズが先に抜け出し勝利目前かと思われたが、コパノリッチマンがゴール寸前で執念の末脚を発揮し、わずかクビ差で差し切った。勝ち時計は1分23秒2。3着には3馬身離れてトゥルーバローズが入り、上位人気馬が順当に力を示す結果となった。
勝因分析:展開を読み切った赤岡騎手の好騎乗
コパノリッチマンの勝因は、何といっても騎乗した赤岡修次騎手の絶妙な位置取りと仕掛けのタイミングの妙にある。スタート直後から前に行きすぎず、かといって後方に控えすぎず、絶好のポジションでレースを進めた。また、3コーナーで馬群の動きを見ながらスムーズに進出し、直線でアラジンバローズにしっかり食らいついたことが勝利を呼び込んだ。
敗れたアラジンバローズの惜敗
1番人気に推されていたアラジンバローズは、スタート後は中団待機策を選択。終始手応えも良く、4コーナーでの動きもスムーズだった。しかし、直線での叩き合いでわずかに力尽き、最後の最後で差し込まれる形となった。斤量57kgの影響もあったかもしれないが、前走の勢いそのままに好走しており、評価を落とす必要はない。
3着以下の馬たちの走り
3着のトゥルーバローズは、レース序盤からスムーズに立ち回り、最後も粘り込んだものの、勝ち馬とは3馬身差がついた。4着のナムラボスは序盤からハナを奪い積極的な競馬を見せたが、最後の直線で失速。それでも7番人気ながら善戦し、持ち味の先行力を活かしたレースができたといえる。
コパノリッチマンのプロフィール
今回勝利したコパノリッチマン(牡8)は、高知の田中守厩舎所属の実力派。中央では12戦2勝を挙げ、その後地方競馬に転入し活躍を続けている。通算成績は55戦12勝。これまでに『王冠賞』を制した実績があり、地方競馬のダート短距離路線では安定した走りを見せている。
今後の展望
今回の勝利で重賞制覇を果たしたコパノリッチマンは、今後さらに高知の短距離重賞戦線で主役を張る存在になりそうだ。一方、惜敗したアラジンバローズも実力は確かで、次走以降の巻き返しに期待がかかる。
また、他の上位馬たちも高知の短距離路線で再戦する機会があるかもしれない。今後の動向にも注目していきたい。
激戦の黒潮スプリンターズカップは、コパノリッチマンの劇的な差し切り勝ちで幕を閉じた。この結果を受け、次なる戦いの舞台でどのような熱戦が繰り広げられるのか、ますます目が離せない。
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【高知・黒潮スプリンターズC】コパノリッチマンが快勝…アラジンバローズは2着