2025年2月2日、東京競馬場で行われたダート1400mの重賞レース「第39回根岸ステークス(GⅢ)」は、2番人気のコスタノヴァ(横山武史騎手)が見事な差し切り勝ちを決め、重賞初制覇を果たした。稍重のダートで展開されたこの一戦は、スタート直後にアクシデントが発生し、波乱の幕開けとなった。
スタート直後のアクシデントとハイペースの展開
ゲートが開くと、ドンフランキー(池添謙一騎手)が果敢にハナを奪い、ペースを握る形になった。しかし、後方からはサンライズフレイムやサトノルフィアンといった実力馬たちが早めに動きを見せ、前半600mは33.9秒というハイラップで進んだ。さらに、不運にもタガノビューティーが発走直後につまずき、石橋脩騎手が落馬するというアクシデントが発生。レースは一気に混戦模様となった。
そんな中、コスタノヴァは中団待機策を選択。道中は無理に動かず、先行勢が作り出す速い流れをじっくりと追走した。
豪快な末脚炸裂!コスタノヴァが圧巻の差し切り勝ち
直線に向くと、ハイペースにより前にいた馬たちは次々と脚色が鈍り始めた。最内から抜け出しを図ったサンライズフレイム、外から追い込んできたロードフォンス(横山和生騎手)といった有力馬たちが伸びを見せる中、大外から一際目立つ末脚を繰り出したのがコスタノヴァだった。
残り200mで一気にギアを上げると、鋭い加速を見せて前の馬を次々と交わし、最終的には4馬身差をつける圧勝劇を演じた。勝ちタイムは1分22秒6。稍重馬場ながらも、この日の馬場コンディションを考えれば非常に優秀な時計と言えるだろう。
2着にはロードフォンス、3着には後方から伸びたアルファマム(R.キング騎手)が入線し、波乱の結果となった。
コスタノヴァの勝因と今後の展望
今回の勝利の決め手は、横山武史騎手の冷静な騎乗と、コスタノヴァ自身の抜群の瞬発力にあった。前半がハイペースになると見越し、無理に前へ行かず中団で脚をためる戦略をとったことが、最後の末脚爆発につながった。
また、コスタノヴァの血統背景にも注目したい。父は名スプリンターロードカナロア、母はカラフルブラッサムという血統構成から、スピードと持続力を兼ね備えた馬であることがわかる。これまで1200m〜1400mの距離で安定した走りを見せており、今回の勝利でフェブラリーステークス(GⅠ)への優先出走権獲得も視野に入ってくるだろう。
まとめ
根岸ステークスは、序盤のハイペースとアクシデントが影響し、多くの馬が力を発揮しきれない展開となった。しかし、そんな中でコスタノヴァは完璧なレース運びを見せ、見事な勝利を収めた。この勝利でGⅠ戦線でも期待が高まる存在となったことは間違いない。
次なる戦いがどの舞台になるのか、そしてこの勢いをさらに加速させることができるのか——コスタノヴァの今後の動向から目が離せない。
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