2025年2月1日、小倉競馬場で行われた3歳未勝利戦(芝1200m)は、まさかの大波乱となった。雨の影響で稍重馬場となったこの一戦を制したのは、13番人気の伏兵セサンパ(牝3、寺島良厩舎)。鞍上の菊沢一樹騎手が見事な騎乗を見せ、1分9秒6のタイムで快勝した。
直線一気の差し脚が炸裂
セサンパは道中最後方10番手からレースを進めた。前半3ハロンの通過が33.8秒とハイペースとなる中、後方でじっくりと脚を溜め、直線で外に持ち出すと、一気に末脚を爆発させた。推定上がり35.1秒の鋭い末脚を繰り出し、先行勢をまとめて差し切る形でゴール板を駆け抜けた。
2着には1番人気のエイシンパンタレイ(牡3、中尾秀正厩舎)が1馬身1/4差で入線。道中は中団やや前目の7番手から進め、直線でしぶとく伸びたが、勝ち馬の切れ味には及ばなかった。3着には14番人気のニューウォーク(牝3、粕谷昌央厩舎)が入った。
逃げ馬の明暗と人気馬の苦戦
逃げたのは9番人気のコルネイユドール(牝3、千田輝彦厩舎)。最内枠から果敢にハナを奪い、3コーナーまでは軽快に先頭をキープした。しかし、最後の直線に入ると後続勢の脚色に飲み込まれ、結果14着に沈んだ。
一方、2番人気のベルリネッタ(牡3、矢野英一厩舎)は後方からの競馬となり、直線で追い込んだものの5着が精一杯。3番人気のメイショウセツゲツ(牝3、高橋義忠厩舎)も8着に敗れ、人気馬にとっては厳しい結果となった。
高配当続出の大波乱
13番人気→1番人気→14番人気という決着で、馬券的にも大荒れ。単勝は9,200円、馬連13,490円、3連単に至っては1,473,060円という超高額配当となった。
特に、3連複「3-10-18」は343,010円と384番人気の高配当。馬単「3→10」も38,430円と100番人気を超える異例の大波乱となった。
勝ち馬セサンパの素質
勝利したセサンパは、父サートゥルナーリア、母チャリオット(母父ワークフォース)という血統背景を持つ。松浦牧場の生産馬で、(株)ラ・メールが馬主となっている。デビューから数戦は結果が出ていなかったが、今回の勝利で一気に注目株となった。
次走がどのレースになるかは未定だが、この末脚が発揮できる展開になれば、昇級後も侮れない存在となるだろう。
まとめ
稍重の馬場で展開が向いたとはいえ、最後方からの差し切り勝ちは価値が高い。勝ち馬セサンパはもちろん、2着エイシンパンタレイ、3着ニューウォークも次走での巻き返しが期待される。大波乱の決着となったこのレース、今後の3歳戦線に向けても見逃せない一戦となった。
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