2025年1月27日に開催された大井競馬場第1レース「C3十」は、ダート1200mで行われた一戦。12頭立てのこのレースでは、7番人気のロイロ(阿部龍騎手)が見事な追い込みを見せ、波乱の結末を迎えました。
大井競馬場 競走成績 | 2025/01/27 1R:楽天競馬
勝利馬ロイロの奮闘
勝利を掴んだロイロ(牡4)は、スタートこそ控えめでしたが、中団で冷静に構えたレース運びが光りました。3コーナー時点では5番手につけ、4コーナーで外から一気に進出。直線では重厚な脚を繰り出し、ゴール直前で逃げ粘るマルヨリヴィエラをかわしての勝利。勝ちタイムは1分17秒1で、上がり3ハロン38.9秒の末脚はこのクラスで圧巻でした。
ロイロの馬体重は524kg(+4kg)と充実したコンディションで臨み、7番人気ながらも馬券的には大波乱を巻き起こしました。これまでの戦績からも、成長が感じられる走りでした。
惜敗のマルヨリヴィエラと安定感を見せたマルカンマイヤー
2着に入ったマルヨリヴィエラ(牝4)は、スタート直後から前目につける積極策を展開。道中では2番手を追走し、最後の直線では粘りを見せるも、勝ち馬に3/4馬身差で敗退。しかし、最後まで崩れない走りは評価に値します。
一方、3着のマルカンマイヤー(牡4)は、14.2倍の3番人気に応える走りを見せました。序盤から中団をキープし、直線での伸び脚も良好。コンスタントに掲示板を確保するこの馬の安定感が伺えます。
1番人気コーリングヘニーの敗因
圧倒的1番人気に支持されていたコーリングヘニー(牡4)は、序盤から先頭争いに加わるも、最後の直線で失速し5着に敗れる結果に。馬体重578kg(+1kg)という大型馬ゆえに、良馬場での仕上がりが影響した可能性も考えられます。
波乱の払戻金
今回のレースは払戻金の大きさが際立つ結果となりました。単勝は5,750円、馬連単はなんと209,710円と高配当。さらに、三連単は1,528,060円と、レース前のオッズからも予想外の展開となりました。特にロイロが勝利したことで、7番人気馬が絡むレースの難しさを改めて実感させられます。
レース総括と今後の注目点
今回のC3十では、前半600mを37.3秒という速めのペースで進行したことが、スタミナ面で各馬に影響を与えたと考えられます。後方から差し脚を生かしたロイロが勝利したのも、終盤のペースダウンに対応した結果と言えるでしょう。
今後、ロイロや上位馬たちがどのようなステップを歩むのか、引き続き注目していきたいと思います。このレースは、波乱の展開ながらも見応え十分な一戦となりました。
勝ち馬ロイロのプロフィールと成長
今回の勝利を飾ったロイロ(牡4)は、2021年2月24日生まれの黒鹿毛馬。父母ともに大きな注目を集める血統ではありませんが、大井の栗田裕光厩舎で丹念に育てられてきた馬です。岩見昌弘氏が馬主を務め、**イワミ牧場(北海道新冠町)**で生産されました。
これまでの戦績は21戦目にして待望の初勝利。数字上では目立つ成績とは言えませんが、地道に経験を重ね、今回のレースでその努力が実を結びました。馬体重は524kgと成長を遂げ、プラス4kgでの出走が功を奏した形です。
ロイロはこれまで一度も馬券圏内に入らない苦しいキャリアを歩んできましたが、この勝利をきっかけに、C3クラスでのさらなる飛躍が期待されます。
ロイロの勝因を振り返る
ロイロの勝因は、その的確なレース運びにありました。阿部龍騎手が見せた手綱さばきは、馬群の中での冷静さと的確な進路選択が際立ちました。後方待機から中団を経て、4コーナーでの一気の進出。この判断が、前が厳しいペースに苦しむ中で勝機をつかむ決定打となりました。
また、これまで未勝利ながらも20戦を走り切った粘り強さが、このタフな展開のレースで活かされたと言えるでしょう。ダート1200m戦というスプリントでありながら、終盤に上がり勝負へと持ち込めたのは、ロイロの持久力と素質の賜物です。
今後のロイロへの期待
今回の勝利により、ロイロはキャリア初勝利を手にしましたが、今後はC3クラスでどのような戦いを見せるのかが注目されます。特に、大井競馬場の条件戦では再び同距離戦や距離延長が予想されるため、さらなる課題も浮かび上がってくるでしょう。
しかし、馬体の成長が見られる現状、厩舎サイドの調整力もあわせて評価が高まります。次走以降で勝利を重ねられるかどうかが、ロイロにとって今後のカギとなります。
波乱の大井1R「C3十」まとめ
今回のレースは、7番人気のロイロが見事に勝利し、大波乱の決着となりました。上位人気馬が苦戦する中、厳しい条件を乗り越えたロイロの成長は、観客を驚かせると同時に感動を与えました。
また、払戻金の大きさからも、予想を覆す展開が競馬の魅力であることを再確認させられた一戦でした。このレースを通じて、競馬の奥深さを改めて感じることができました。次走以降の出走馬たちにも注目しつつ、引き続き応援していきたいと思います。
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