2025年1月26日、中京競馬場で行われた第5レース、3歳新馬戦(芝1600m)は、7番人気のラウルベア(牝3)が見事な走りを見せ、初勝利を飾りました。晴天に恵まれた中、良馬場で行われたこのレースは、出走取消となったショウナンナスカ号やタイムオーバーによる制限を受けたメイショウスエヒロ号など、波乱含みの展開も見られる一戦となりました。
序盤から終盤までの流れ
スタート後、ミスサンシャインが勢いよく先頭に立ち、前半3ハロンは12.9-11.9-12.2と比較的落ち着いたペースで進みました。一方、勝利馬ラウルベアは中団やや後方の位置でレースを進め、道中は8番手から7番手を追走する形となりました。後半に入るとペースが一気に加速し、特にラスト3ハロンは11.8-11.6-12.0と、勝負どころでのスピードが求められる展開となりました。
勝負の分かれ目
3コーナーから4コーナーにかけて、先頭集団で競り合う馬たちの背後でじっくりと仕掛けのタイミングを図ったラウルベアは、直線に入ると一気に末脚を発揮。ゴール前ではアスクヴォルテージ(牡3)やクリフウォーク(牝3)の追撃を受けるも、3/4馬身差を守り切り、勝利を掴みました。最終タイムは1分36秒8で、上がり3ハロンは34秒9を記録しました。
ラウルベアの素質を探る
ラウルベアは、父にエピファネイア、母にラテュロスを持つ良血馬。社台コーポレーション白老ファームで生産され、クラシック戦線を意識した血統背景が伺えます。今回は7番人気と過小評価されていましたが、レースセンスや瞬発力は高く評価されるべきものです。鞍上の角田大和騎手の巧みな騎乗も光りました。
上位馬たちの実力も見逃せない
2着のアスクヴォルテージは、3番人気に応える堅実な走りで、最後は勝ち馬にわずかに及ばなかったものの、上がり3ハロン34秒6の鋭い末脚を見せました。また、3着に入ったクリフウォークも、スタートから前目で積極的に競り合う内容で、今後の成長が期待されます。1番人気のセブンメデュラスは、結果的に4着に終わりましたが、終始前で粘るタフな走りを見せました。
レースを振り返って
このレースは、ラップタイムや展開の変化が勝敗を分けた一戦でした。特に勝利したラウルベアの冷静なレース運びと末脚は、多くの競馬ファンに印象を残すものとなったでしょう。次走以降、クラシックに向けてどのような成長を見せるのか注目が集まります。
レース後の払戻金と波乱要素
今回の3歳新馬戦は、人気上位馬が上位に食い込む堅実な決着となりつつも、7番人気のラウルベアが優勝するという波乱も含んだ結果となりました。単勝オッズは1,880円と高配当で、馬連や3連単の配当もなかなかのものとなっています。
- 単勝:ラウルベア(10番) 1,880円(7番人気)
- 馬連:10番 – 12番(アスクヴォルテージ) 5,290円(23番人気)
- 3連複:5番 – 10番 – 12番(クリフウォーク、ラウルベア、アスクヴォルテージ) 8,760円(31番人気)
- 3連単:10番 – 12番 – 5番 89,010円(297番人気)
このように、馬券的にも新馬戦らしい配当が飛び出し、レースを一層盛り上げる結果となりました。
ラウルベアの未来への期待
勝ち馬ラウルベアにとって、この勝利は大きな一歩です。エピファネイア産駒らしい切れ味と母ラテュロスから受け継いだ安定感を活かし、今後の戦績が期待されます。芝1600mという条件は、クラシック路線を見据えた馬にとって重要なステージの一つです。この勝利をきっかけに、オークスや秋華賞といったタイトルへの挑戦が現実味を帯びてくるかもしれません。
また、今回のレースでは成長の余地を感じさせる走りも随所に見られました。スタート直後のポジション取りや、追い出しのタイミングなどはさらに経験を積むことで改善が期待され、次走以降の成績次第ではクラシック戦線での台風の目となる可能性も十分にあります。
上位馬の可能性と課題
2着のアスクヴォルテージは、その恵まれた馬体(512kg)を活かした力強い走りが光りました。やや展開に助けられた面もありますが、今回のパフォーマンスは十分に及第点です。こちらも次走での更なる成長が楽しみな一頭と言えるでしょう。
3着のクリフウォークについては、積極的な先行策が印象的でしたが、最後の直線で伸びを欠いたことが課題となります。ただし、初戦ながら高いパフォーマンスを見せており、距離や条件の工夫次第ではさらなる飛躍が期待されます。
1番人気だったセブンメデュラスは、勝ち切れなかったものの、終始前目の位置で安定した走りを見せており、底力は十分に感じられました。今回は僅差で敗れましたが、能力を疑う余地はなく、いずれ大きな舞台でその力を発揮する可能性があります。
レースの波乱要因と課題
一方で、今回のレースでは不運なアクシデントや課題も見られました。出走取消となったショウナンナスカ号やタイムオーバーによる制限を受けたメイショウスエヒロ号など、レースに参加できなかった馬や大差をつけられた馬たちも存在します。これらの馬たちは、しっかりと調整を重ね、次走以降での巻き返しを期待したいところです。
特にメイショウスエヒロ号にとっては、タイムオーバーの制限により、次走までの間に十分な調整期間が与えられることを前向きに捉え、体勢を整えて復帰してほしいものです。
まとめと次回への期待
中京5R 3歳新馬戦は、ラウルベアの初勝利という結果と共に、新馬戦らしい多くのドラマを生んだレースでした。出走馬たちの中には、今後のクラシック路線で名前を見ることになる馬もいるかもしれません。それぞれの馬が次走でどのような走りを見せるのか、これからの競馬ファンにとって注目のポイントとなるでしょう。
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