2025年1月25日、晴天の小倉競馬場で行われた第1回小倉牝馬ステークス(G3)。芝2000mという条件で、4歳以上の牝馬たちが一堂に会し、そのレースは劇的な幕切れとなりました。勝ち馬2頭が同着となる結果は、競馬ファンにとっても驚きの展開でした。
劇的な同着フィニッシュ!勝者の2頭を振り返る
見事なパフォーマンスを見せたのは、フェアエールング(牝5、丹内祐次騎手)とシンティレーション(牝6、杉原誠人騎手)の2頭です。この2頭は、共に1分58秒4というタイムでゴール板を駆け抜け、同着で優勝という結果に。レースの序盤から中盤はそれぞれポジションを守りつつも、直線で一気に仕掛け、最後の数メートルで壮絶な叩き合いを繰り広げました。
- フェアエールング
父:ゴールドシップ、母:マイネポリーヌという血統の5歳牝馬。斤量53kgで挑んだこのレースでは、馬体重を+12kgとしっかり仕上げてきたことが功を奏しました。特に後半のラップタイムに適応し、差し切る力を見せたのはゴールドシップ産駒らしい持久力の賜物です。 - シンティレーション
父:ロードカナロア、母:ファシネートダイアという名血統を持つ6歳牝馬。斤量55kgを背負いながらも、最後まで粘りを見せ、ゴール前では一瞬リードする場面もありました。特に美浦所属ながらこのレースに合わせた調整が完璧だったことがうかがえます。
熱戦を彩った注目馬たち
3着に入線したのは、コガネノソラ(牝4、横山武史騎手)。若さと勢いを武器に、1分58秒6のタイムで3着を確保しました。斤量55kgを背負いながらも、最後の直線でぐいぐいと脚を伸ばし、着差「1」で先頭2頭を追いかけました。
4着のオーロラエックス(牝4、松山弘平騎手)は、51kgという軽量を活かして巧みな立ち回りを見せ、勝利争いに食い込む寸前まで迫りました。レースの流れに乗った前半から中盤の動きが目立ちましたが、ラストスパートで一歩届かず。
5着のエミュー(牝5、佐々木大騎手)は、単勝オッズ164.7倍という低評価を覆す走りを披露。初めてのブリンカー装着も功を奏し、上位争いに加わる健闘ぶりを見せました。
レース全体の分析
このレースは、晴天の下で行われ、芝の馬場状態は「良」。前半のラップタイムは12.4 – 10.5 – 11.0 – 11.8 – 12.0と速く、中盤以降はやや落ち着いた流れとなりました。特に最後の3ハロン(12.3 – 12.0 – 12.2)は持久力が試される形となり、スタミナを十分に発揮できた馬たちが上位に食い込んだと言えます。
勝ち馬2頭が同タイムでフィニッシュしたことも、このペースの中での戦術の巧拙がいかに重要だったかを物語っています。
馬券の配当と波乱の結果
馬券的にも波乱含みの結果となり、単勝3番人気のシンティレーションが410円、7番人気のフェアエールングが680円で並び立つ形に。また、馬連は3-7で4,810円、3連複は16,680円、3連単は61,330円と、上位人気馬が絡む中でも妙味ある配当となりました。
今後への期待
同着での優勝という稀な結果を出した今回の小倉牝馬ステークス。この勝利を機に、フェアエールングとシンティレーションの今後の活躍に大いに期待がかかります。また、3着以下の馬たちにも注目すべき伸びしろがあり、次走以降の動向をしっかりと追いかけたいところです。
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