- 大みそかの競馬は熱い!国内最終レースまで目が離せない一日
- JRA年間売り上げ、13年連続で前年超えを達成 売上高3兆3337億円超に
- セリフォス、競走馬登録抹消で種牡馬入りへ
- 木村和士 ーーー 最低人気からの快挙で西海岸に旋風!
- 新ダート体系が地方競馬にもたらす革新と挑戦の意義
- 有馬記念Vレガレイラが右前脚第1指骨剥離骨折 木村哲也調教師「幸い、症状としては軽度の部類」
- JRA歴代獲得賞金ベスト20の発表!ドウデュースが4位にランクイン
- 重賞制覇と新たな挑戦――永島まなみ騎手の2024年回顧
- フランス人女性騎手ミカエル・ミシェル、ファンからの温かいサプライズで帰国の途へ
- ゴールドカップ2024:波乱を呼んだアウストロの大金星!秋元耕騎手22年ぶりの重賞制覇
- 白毛馬の奇跡は続く!ハヤヤッコ、9歳で再び挑む現役の舞台
- ドウデュース、初年度種付け料1000万円で新たな門出
- 全日本2歳優駿を制した名馬ドライスタウト引退
- 胴緑青ダイヤモンド、袖青を“永久保存”
- 名馬ノブワイルドが、12歳でその生涯を閉じる
大みそかの競馬は熱い!国内最終レースまで目が離せない一日
大みそかの競馬は、全国5つの競馬場で行われる豪華な重賞競走で締めくくられる特別な一日。今年は水沢、大井、笠松、園田、高知の各競馬場で、地方競馬ファン必見の計58レースが展開される。特に注目したいのは、国内最終レースとなる高知11R「2024一発逆転ファイナルレース」。この日を締めくくるにふさわしい一戦から目が離せない。
地方2歳女王を決する大井の大舞台
大井競馬場では「東京2歳優駿牝馬」が開催される。このレースは、2歳牝馬たちがダート1600mでその頂点を競い合う一戦だ。中でも注目は、ホッカイドウ競馬出身のゼロアワー。ステッペンウルフ産駒として唯一無二の存在で、重賞3連勝中とその実力は折り紙付きだ。また、無敗でローレル賞を制したウィルシャインも出走予定。過去10年間で6番人気以下の馬が13頭も馬券に絡む波乱含みの傾向も見逃せない。
長丁場を制するスタミナ王は?
笠松競馬場の「東海ゴールドカップ」は、1971年に創設された伝統ある競走。今年は2500mの長丁場として行われ、ダートでは稀少な長距離戦だ。このコースで意外な適性を発揮する馬が現れる可能性もあり、人気薄の馬にも注目したいところ。東海三冠馬フークピグマリオンとスタミナに定評のあるアンタンスルフレが火花を散らす。
ファン投票で選ばれた岩手の名馬たち
水沢競馬場の「桐花賞」は、ファン投票で選ばれた馬たちが出走する岩手競馬の大一番。今年はマーキュリーCで逃げて見せ場を作ったヒロシクンや、北上川大賞典を制したサクラトップキッド、3連覇を狙うノーブルサターンなどが参戦。惜しくも1位のフジユージーンは出走を見送ったが、見応えのある一戦が期待される。
若き戦士たちが織りなす園田のジュニア決戦
園田競馬場では「園田ジュニアカップ」が開催される。このレースは、来年の兵庫県競馬を背負う若駒たちが集結する重要な一戦。兵庫三冠馬ロードバクシンやオオエライジンといった名馬を輩出してきたレースで、未来のスター誕生の瞬間を見逃してはならない。今年はどの馬が新たな歴史を刻むのか注目だ。
高知競馬のグランプリ!頂点に立つのは?
高知競馬場で行われる「高知県知事賞」は、賞金2000万円をかけた高知競馬の最高峰。ダート2400mで繰り広げられるこの戦いには、昨年優勝馬のユメノホノオが連覇を狙って挑む。今年も熱い叩き合いが期待され、観客を大いに盛り上げるだろう。
最終レースでサヨナラホームランなるか
そして、2024年最後のレースとなる高知11R「一発逆転ファイナルレース」。このレースは成績が振るわない馬たちを集めた名物競走で、毎年波乱の展開となる。的中は困難だが、狙う価値のある高配当が魅力。終わり良ければすべて良し。今年最後の競馬を締めくくり、一足早い“お年玉”を手に入れよう。
JRA年間売り上げ、13年連続で前年超えを達成 売上高3兆3337億円超に
2024年のJRA全日程が12月28日に終了し、中央競馬の年間売り上げが発表されました。発売金は3兆3337億8489万900円、前年比101.4%を記録し、13年連続で前年を上回る結果となりました。同様に売得金も3兆3134億9707万600円(前年比101.2%)と堅調に推移し、今年も国内競馬の人気を証明する形となりました。
さらに、最終日のホープフルステークスでは売得金が185億5554万7700円(前年比131.6%)と大幅に増加し、2024年を華々しく締めくくりました。
創立70周年の節目を迎えたJRA
本年はJRA創立70周年を記念して「70thサンクスデー」などの特別企画が展開され、多くの競馬ファンを魅了しました。JRAの小林哲也お客様担当理事は、次のようにコメントを発表しています。
「本年は創立70周年を迎え『70thサンクスデー』など、さまざまな事業を展開し、お楽しみいただけるように努めてまいりました。2025年は京都競馬場が開設100周年を迎えます。3月には阪神競馬場がリニューアルオープンします。今後とも中央競馬をご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます」
2025年の展望
2025年には京都競馬場が開設100周年を迎えるほか、阪神競馬場のリニューアルオープンが予定されています。これらの新たな取り組みによって、さらなる競馬ファンの拡大と売り上げの向上が期待されています。
JRAの勢いは止まるところを知らず、来年も記録更新を目指す中央競馬に注目が集まります。
セリフォス、競走馬登録抹消で種牡馬入りへ
重賞4勝を挙げた名馬セリフォスが、2023年12月28日付で競走馬登録を抹消しました。現役最後の舞台を終えた後、今後は北海道新冠町の優駿スタリオンステーションにて種牡馬として新たなステージに挑むことが発表されています。ファンにとっては寂しさもある一方で、その血が次世代にどのような影響を与えるのか期待が高まります。
マイルCSの勝者、セリフォスの輝かしい戦績
セリフォス(Serifos)は、2019年3月7日生まれの栗毛の牡馬。中内田充正厩舎(栗東)に所属し、G1レーシングが馬主を務めました。総獲得賞金は5億4980万5700円(うち海外1977万9700円)を記録。その中でも、2022年のマイルCS(G1)は彼のキャリアを象徴する勝利として知られています。
セリフォスの主な戦績
- 2022年 マイルCS(G1)
- 2021年 新潟2歳S(G3)
- 2021年 デイリー杯2歳S(G2)
- 2022年 富士S(G2)
その走りはスピードと粘り強さを兼ね備え、ファンを魅了し続けました。また、通算17戦5勝という戦績からも、安定感のある力を見せつけてきました。
血統と次世代への期待
セリフォスの父は名種牡馬ダイワメジャーであり、彼自身も日本競馬界において多くの活躍馬を輩出しています。その血統を引き継ぐセリフォスの種牡馬入りは、競馬界全体にとって非常に大きな意味を持つでしょう。母系の近親馬にはフォルテデイマルミが名を連ねており、持ち前のスピードとスタミナを受け継いだ次世代の競走馬たちが誕生することが期待されています。
優駿スタリオンステーションでの新たな挑戦
セリフォスは今後、北海道新冠町にある優駿スタリオンステーションにて種牡馬として新たなキャリアを歩む予定です。同ステーションは数々の名馬を送り出してきた施設として知られ、多くの競馬ファンや関係者から注目を集めています。
現役時代に数多くのファンを魅了したセリフォス。その血が未来の競馬界にどのような輝きをもたらすのか、今後の活躍が楽しみでなりません。
木村和士 ーーー 最低人気からの快挙で西海岸に旋風!
冬季開催初日から日本人騎手が大仕事!
アメリカ西海岸、ロサンゼルス郊外のサンタアニタ競馬場で12月26日、冬季開催「クラシックミート」がスタートしました。来年4月6日まで続くこの重要な開催初日には、G1レース3つを含む重賞6鞍が組まれ、現地は早くも熱気に包まれています。そして、この日最大の驚きと称賛を浴びたのが、25歳の日本人騎手、木村和士騎手でした。
木村騎手が手綱を取ったのは、ラブレアS(G1・ダート1400m)に出走した最低人気の3歳牝馬コピオン(父オマハビーチ)。単勝オッズ37.7倍という低評価を覆し、木村騎手は2番手追走から早めのスパートを仕掛け、先頭に立つとそのまま押し切り見事な勝利を収めました。8頭立ての中で最も評価が低かった馬を勝利に導いたこの快挙に、現地のファンからも大きな拍手が送られました。
米国トップジョッキーへの道を切り開く
木村和士騎手は、北海道浦河町出身で、幼少期から競馬に親しんできたサラブレッド育ち。カナダのウッドバイン競馬場を拠点に活躍し、リーディングジョッキーに3年連続で輝くなど、圧倒的な成績を誇ります。特に2021年には、カナダのリーディングタイトルを日本人として初めて獲得。さらには、2024年から本格的にアメリカ競馬へ進出し、着実に結果を残しています。
サンタアニタでの冬季開催は、彼にとって3季連続の参戦。今年は夏秋シーズンもデルマー開催にフル参戦するなど、カナダを超えた更なる挑戦を続けています。今回の勝利は、米国競馬界での地位をより確固たるものにする大きな一歩となりました。
木村騎手の可能性はどこまで広がるのか?
木村騎手のこれまでの歩みは、挫折と挑戦の連続でした。日本の競馬学校を自主退学した後、単身カナダへ渡り騎手としてのキャリアをスタート。その後はカナダで次々とタイトルを獲得し、エクリプス賞最優秀見習騎手賞など、日本人として初の快挙を成し遂げてきました。
2024年のサンタアニタ冬季開催は、彼の米国競馬での挑戦がさらに加速する重要なステージです。最低人気の馬でG1勝利を収めたこの日のパフォーマンスは、木村騎手の実力を改めて証明しました。
新ダート体系が地方競馬にもたらす革新と挑戦の意義
地方競馬を新たな時代へと導く新ダート体系
地方競馬の未来を切り開く新ダート体系がスタートしてから2年目を迎え、全日本2歳優駿JpnIを通じて、その成果が如実に現れました。今年の優勝馬ミリアッドラヴがエーデルワイス賞JpnIIIの覇者として、2着のハッピーマン、3着のソルジャーフィルドとともに、ダートグレードの価値を高める結果を残したことは、ダート競馬の進化を象徴しています。
ホッカイドウ競馬を中心とした2歳戦の台頭
ホッカイドウ競馬は、早期から地方競馬の中で特に高い競争レベルを維持してきました。今年の2歳戦でもジュゲムーンが初の長距離輸送を克服し、全日本2歳優駿JpnIで5着に健闘。馬体重を大幅に減らした中での結果は、今後のさらなる活躍を期待させます。また、東京2歳優駿牝馬に挑むエイシンマジョリカも、ホッカイドウ競馬の可能性を示す存在として注目を集めています。
ダート短距離路線の新時代を築くチカッパ
3歳短距離路線の整備は、ダート競馬の可能性をさらに広げる重要な動きです。JBCスプリントJpnIで惜しくも2着となったチカッパは、北海道スプリントカップJpnIIIと東京盃JpnIIで勝利を飾り、新たなカテゴリーの成功を証明しました。このような挑戦が地方競馬の存在感を増幅させ、若い馬たちに活躍の場を提供する基盤を築いています。
挑戦の連続が地方競馬を底上げする
地方競馬はこれまでに多くの挑戦を通じて成長を遂げてきました。特にホッカイドウ競馬や高知競馬のような積極的な遠征とダートグレード参戦は、その象徴的な例です。グランシュヴァリエが示したように、挑戦を重ねた先に新たな可能性が見いだされるのです。そして、イグナイターやライトウォーリアが2024年に海外へ挑戦した事例は、地方競馬が国際的な舞台でも評価され得る存在であることを証明しています。
未来へ向けた新ダート体系の可能性
2028年に国際化を目指す新ダート体系は、地方競馬のさらなる進化を促します。高い競争レベルを維持しつつ、地方所属馬が果敢に挑戦する場を整えることが求められます。それは地方競馬が全国、そして世界へと羽ばたく第一歩となるでしょう。
地方競馬にとって、新ダート体系は単なる制度変更ではなく、競馬の未来を切り拓く挑戦そのものです。地元で育った馬たちが全国、そして世界へと挑む姿こそが、地方競馬の真髄であり、その魅力を最大限に伝える原動力となるのです。
有馬記念Vレガレイラが右前脚第1指骨剥離骨折 木村哲也調教師「幸い、症状としては軽度の部類」
有馬記念を制したレガレイラ(美浦・木村哲也厩舎、牝3)が、右前脚第1指骨を剥離骨折したことが25日に判明した。同馬を所有するサンデーサラブレッドクラブが公式ホームページを通じて発表したもので、レース後に右前脚の球節部が腫れているのが確認され、美浦トレーニングセンターで行われたレントゲン検査で故障が明らかになった。
診断では全治3カ月以上とされており、来春のレースは全休となる見通しだが、幸い症状は軽度とされ、28日には美浦トレーニングセンター内の診療所で手術が行われる予定だ。木村調教師は「オーナーサイドと相談し、クリーニング(骨片摘出)のオペをすることにしました。幸い、症状としては軽度の部類。術後は牧場でひと休みしてもらって回復を待ち、どこから始動するのかを考えていくことになると思います」とコメントしている。
3歳牝馬のレガレイラにとっての今後
有馬記念で鮮烈な勝利を飾ったレガレイラにとって、今回の故障は残念なニュースではあるが、比較的軽度な症状とされることはファンにとっても安心材料だろう。全治3カ月以上との診断が出たものの、無事に回復すれば、来年度の後半戦での復帰が期待される。
名門サンデーサラブレッドクラブに所属するレガレイラは、これまで多くの期待を背負ってきた馬であり、3歳という若さを考えれば、今回の骨折を乗り越え、更なる成長を遂げる可能性も十分にある。来春は全休となるものの、長いキャリアを見据えた慎重な対応が行われることは、今後の活躍にとっても重要な一歩となるだろう。
手術後の回復と今後の展望
28日に予定されている手術が無事に終了すれば、レガレイラは牧場で療養生活に入る。骨片摘出のオペは競走馬にとって比較的一般的な処置であり、術後の経過が順調であれば、復帰までの道のりもスムーズに進むと予想される。ファンとしては、これまで以上に成長した姿でターフに戻ってくるレガレイラの姿を楽しみに待ちたい。
一方で、今後の始動レースや調整プランについては、回復の進捗状況に大きく左右されるだろう。木村調教師やオーナー陣が慎重に判断を重ねる中で、どのような選択がされるのか注目が集まる。
レガレイラが再びターフを駆ける日が来ることを心待ちにしつつ、引き続きその回復を願いたい。
JRA歴代獲得賞金ベスト20の発表!ドウデュースが4位にランクイン
JRAは12月24日、2023年12月22日時点でのJRA歴代獲得賞金上位20頭を発表しました。今年、有馬記念への出走を取り消し、そのまま引退したドウデュース(牡5、友道厩舎)は、獲得賞金総額17億5347万9000円で第4位にランクインしました。このランキングには、地方競馬や海外での成績、さらにはボーナスなどの褒賞金は含まれておらず、純粋に中央競馬での実績を反映したものとなっています。
歴代獲得賞金ランキング(12月22日終了時点)
- キタサンブラック – 18億7684万3000円
- テイエムオペラオー – 18億3518万9000円
- イクイノックス – 17億5655万6000円
- ドウデュース – 17億5347万9000円
- アーモンドアイ – 15億1956万3000円
- ディープインパクト – 14億5455万1000円
- ゴールドシップ – 13億9776万7000円
- ブエナビスタ – 13億8643万3000円
- オルフェーヴル – 13億4408万4000円
- ジェンティルドンナ – 13億2621万円
- ウオッカ – 13億487万6000円
- コントレイル – 11億9529万4000円
- ゼンノロブロイ – 11億1560万8000円
- クロノジェネシス – 11億171万4000円
- スペシャルウィーク – 10億9262万3000円
- タップダンスシチー – 10億8422万1000円
- グランアレグリア – 10億7381万3000円
- タイトルホルダー – 10億6875万1000円
- メイショウサムソン – 10億6594万9000円
- ナリタブライアン – 10億2691万6000円
ランキングを振り返って
このランキングのトップに君臨したのは、総額18億7684万3000円を稼ぎ出したキタサンブラック。彼の強さと安定感は、競馬ファンにとって記憶に残るものとなっています。さらに、2位のテイエムオペラオー、3位のイクイノックスと続き、中央競馬での歴史的な名馬たちがその実績を誇っています。
ドウデュースの引退によってランキングが再編された今年、17億円を超える獲得賞金を誇る4頭が並ぶこの結果は、中央競馬の高いレベルと激戦ぶりを象徴しています。
また、5位のアーモンドアイや6位のディープインパクトといった名馬たちも、今なお多くのファンに愛され続けています。このランキングを通じて、競馬の奥深さと馬たちの努力が改めて浮き彫りになったといえるでしょう。
まとめ
JRA歴代獲得賞金ランキングは、競馬の歴史とその頂点に立つ名馬たちを振り返る絶好の機会です。今後も中央競馬の舞台で、新たなスターが誕生し、ランキングに変動が起こる瞬間を楽しみに待ちたいものです。
重賞制覇と新たな挑戦――永島まなみ騎手の2024年回顧
永島まなみ騎手(22)=栗東・高橋康之厩舎=が2024年を振り返るインタビューに応じた。今年は7月6日にJRA通算100勝を達成するなど充実した一年だったが、その裏には葛藤や新たな挑戦があった。
「充実した一年」とともに、抱いた反省
「重賞を勝たせていただいたり、100勝を達成して、充実した一年でした」と語る永島騎手。しかし、その表情には笑顔だけではない一面も見え隠れした。昨年のJRAでの50勝に対し、今年は開催残り1日で32勝。「納得はしていません」と、成績が伸び悩んだことを率直に認めた。
「今年は見習い騎手を卒業したことで、減量特典が▲(3キロ減)から◇(2キロ減)に変わった影響もあったと思います」と冷静に自己分析。それでも、「さらに気を引き締めて頑張らないと」と、来年への意欲を見せる。
騎乗数増加が示す信頼の厚さ
数字が減った勝利数とは対照的に、騎乗数は昨年の619回から今年は702回に増加。さらに、重賞での騎乗も昨年の6回から今年は14回と飛躍的に増えた。「厩舎関係者の皆さんが信頼してくださった結果だと思います。本当に感謝しています」と謙虚に振り返る。
阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF)では、自ら命名したスリールミニョンに騎乗し、大外からの伸び脚で5着に入線。「もっとこうすれば良かったという反省点がある」と悔しさをにじませつつも、次走のチューリップ賞(G2)での権利獲得、そして桜花賞への挑戦に期待が高まる。
別れの悲しみ、そして未来への決意
先日、自厩舎の盟友ジャマンが競走馬登録を抹消。「一番仲良しだった馬」として語るその存在は、永島騎手にとって特別だった。2021年の新馬戦では11番人気で初勝利を挙げ、以後13戦にわたりコンビを組んできた。「能力のある馬でしたが、私の技術不足で迷惑をかけてしまった部分も多かった」と悔しさを滲ませた。
それでも、次々と出会う馬たちのためにも努力を惜しまない。「騎手として成長し、いつかジャマンに笑顔で再会できるように頑張りたい」と、未来への意欲を力強く語る。
来年の目標と新たな夢
2025年に向けての目標を尋ねると、「ミニョンと大きいレースを取りたいです!」と即答。「今年悩んだことが来年以降に必ず生きてくるはず」と前向きに締めくくった。
彼女が目指す先には、自身の成長、馬との絆、そして新たな勝利の瞬間が待っている。来年も永島騎手の挑戦から目が離せない。
フランス人女性騎手ミカエル・ミシェル、ファンからの温かいサプライズで帰国の途へ
日本の地方競馬で南関東を中心に騎乗していたフランス人女性騎手、ミカエル・ミシェル(29)が、12月22日に羽田空港から母国フランスへ帰国しました。この日、空港の外には彼女を見送るために約20人のファンや関係者が集まり、彼女への感謝を込めた横断幕や寄せ書きを用意。サプライズ演出に感動したミシェルは、涙を浮かべながら「凄くうれしいです」と日本語で答え、その場の温かい雰囲気に感謝の意を表しました。
南関東での活躍と別れの言葉
ミシェル騎手にとって、今回の滞在は船橋競馬での最終騎乗(12月20日)をもって幕を閉じました。今回の南関東滞在では17勝を挙げ、20年の30勝には及ばなかったものの、彼女自身は充実した日々を過ごしたと振り返ります。「凄くいい人たちと仕事ができて幸せでした。4年前よりも自信を持てて騎乗できました」と語り、その言葉からも、成長した自分を感じられたようです。
フランスでの休暇と未来の展望
フランスに帰国後、ミシェル騎手はクリスマスや年末年始の休暇を母国で過ごす予定です。現時点では来年の具体的な来日プランは未定ですが、自身4回目となるJRA通年免許試験に挑戦する意向を示しました。「もっと勉強して、日本語も上達して来年に戻ってきます」と意欲を語り、彼女が“愛している”と表現する日本への帰国を心待ちにしていることがうかがえます。
日本競馬界に刻んだ足跡
南関東での騎乗を通じて多くのファンを魅了したミシェル騎手。異国の地で奮闘しながらも、周囲からの温かな支えとともに歩んできた彼女の姿は、多くの人々に感動を与えました。そして、再び日本の競馬界に戻る日を目指して旅立つ彼女の背中に、多くのエールが送られました。
次のステージで再び輝くミシェル騎手の姿が、また日本の競馬ファンに感動を届けてくれることを期待せずにはいられません。
ゴールドカップ2024:波乱を呼んだアウストロの大金星!秋元耕騎手22年ぶりの重賞制覇
2024年12月24日、浦和競馬場で行われた第62回SⅠゴールドカップ(ダート1400メートル、3歳以上)は、5番人気のアウストロ(牡4・小沢宏)が大金星を挙げる結果となりました。勝利を手にした鞍上の秋元耕騎手にとっては、2002年の日本海特別以来、実に22年ぶりとなる重賞勝利の快挙です。
浦和競馬場 動画・映像 2024年12月24日 11R :楽天競馬
劇的な差し切り勝ちで栄冠へ
レース序盤から積極的に4番手のポジションを確保したアウストロは、最後の直線で抜群の反応を見せ、ゴール前で鋭く差し切る走りを披露。勝ちタイムは1分27秒0(良馬場)でした。クビ差の2着には2番人気のエンテレケイア、さらに1馬身差で4番人気のサヨノグローリーが3着となり、1番人気のスマイルウィは惜しくも4着に敗れました。
勝利者インタビュー:喜びと感謝の声
表彰台に立った秋元耕騎手は、「とにかくうれしいです。道中は冷静に運びたいと思いましたが、馬の力を信じるしかありませんでした」と語り、愛馬アウストロへの信頼を強調。また、浦和競馬場を拠点とする小沢調教師も「地元のレースで秋元騎手とともに勝てたことは、感無量です」と目に涙を浮かべながら喜びを分かち合いました。
注目馬アウストロのプロフィール
- 生年月日:2020年4月24日
- 調教師:小沢宏次(地方)
- 馬主:迎徹
- 生産者:鵜木唯義(浦河町)
- セリ取引価格:770万円(2021年北海道サマーセール)
- 獲得賞金:3,198万円(地方)
- 通算成績:15戦8勝 [8-3-2-2]
- 主な勝鞍:ドリームチャレンジ
近親にはナンパセンなどもおり、血統的な魅力も持つ1頭です。
強豪を打ち破った秘密
アウストロの勝因はその安定したレース運びと、鞍上との絶妙なコンビネーションにあります。さらに、出走した15戦のうち8勝を挙げるその安定感と、ここ一番で発揮される勝負根性が光りました。今回のゴールドカップでもその持ち味が存分に発揮されました。
次走の予定は未定ですが、アウストロの今後の活躍に注目が集まります。地方競馬ファンの間で新たなスターとなり得る1頭として、さらなる飛躍が期待されます。
白毛馬の奇跡は続く!ハヤヤッコ、9歳で再び挑む現役の舞台
2025年、白毛のスターとして競馬ファンに愛されるハヤヤッコ(牡8歳、美浦・国枝栄厩舎)が9歳を迎えても現役を続行することが明らかになりました。この発表は、12月24日に国枝調教師から行われ、ハヤヤッコの次なる挑戦に期待が高まります。
有馬記念での苦戦とその後の動向
先週の有馬記念では、白毛馬として史上初の挑戦を果たしたものの15着と敗れました。レース展開では1周目の4コーナーから折り合いを欠き、最後の直線で力尽きる形に。国枝調教師は「さすがにくたびれた様子だったね。スタートは良かったけれど、行きすぎてしまった。内枠なら壁を作れたかもしれないけれど、ずっとかかってしまった」と悔しさを滲ませました。
来年も続く挑戦の理由
ハヤヤッコが次のシーズンも現役を続ける理由には、その若々しい状態があります。「まだ馬は若い」と語る国枝調教師は、斤量が厳しいハンデ戦を避け、長距離戦での新たな挑戦を計画しています。「“シニア割”があれば助かるけれど」と冗談を交えつつも、期待の色を隠せません。
ハヤヤッコの輝かしい戦歴
ハヤヤッコは2016年2月10日生まれの牡馬で、父キングカメハメハを持つ白毛のサラブレッド。主な勝鞍は2024年のアルゼンチン共和国杯(G2)で、これまでの通算成績は43戦7勝(7-5-4-27)。獲得賞金は3億614万円に達し、多くのファンを魅了してきました。その特異な毛色と安定した実力で競馬界に新たな歴史を刻んでいます。
白毛馬の未来への期待
9歳となる2025年も、ハヤヤッコは挑戦を続けます。福島のノーザンファーム天栄でリフレッシュを図り、再びターフに戻る彼の姿が待ち遠しいところです。現役白毛馬の象徴ともいえる存在として、彼の次なる一歩がどのようなドラマを生むのか。競馬ファンの夢と期待が詰まったシーズンになりそうです。
ドウデュース、初年度種付け料1000万円で新たな門出
2024年12月24日、社台スタリオンステーションは、2025年シーズンより種牡馬入りするドウデュースの種付け料を「1000万円(受胎条件、フリーリターン特約付帯)」と発表しました。現役時代の輝かしい戦績と卓越した血統背景を持つこの名馬は、次世代の名馬を輩出する種牡馬として大きな注目を集めています。
輝かしい血統背景
ドウデュースは父ハーツクライ、母ダストアンドダイヤモンズ、母の父Vindicationという血統。父ハーツクライはサンデーサイレンス系の中でもスタミナと切れ味を兼ね備えた名種牡馬として知られ、母ダストアンドダイヤモンズはアメリカで重賞2勝、G1・BCフィリー&メアスプリントでは2着の実績を持つ名牝です。この血統背景がもたらすスピードと持久力の融合は、種牡馬としてのドウデュースに大きな期待を抱かせる要素となっています。
GI5勝の偉業
現役時代のドウデュースは、16戦8勝、うちGIを5勝するという驚異的な成績を残しました。特に、2021年の朝日杯FSで2歳王者の座を獲得し、2022年には日本ダービーで頂点に立ちました。そして、2023年には有馬記念を制覇。引退直前のシーズンでも天皇賞(秋)とジャパンCで豪快な追い込みを見せ、ファンを魅了しました。その勢いは、メジロマックイーンやゴールドシップなどの名馬に続く「4年連続JRA・平地GI制覇」という偉業を達成する形で証明されました。
引退後の新たな挑戦
2023年の有馬記念への出走を目指していましたが、右前肢のハ行により出走取消となり、そのまま現役生活に幕を下ろしたドウデュース。引退後は種牡馬として新たなスタートを切り、次世代にその才能を引き継ぐ使命を担うこととなりました。
次世代を担う希望の星
ドウデュースの初年度種付け料が1000万円という設定は、その競走成績と血統の価値を物語るものです。彼の遺伝子がもたらすスピードとスタミナが、どのような次世代の名馬を生み出すのか、競馬界全体が注目しています。
全日本2歳優駿を制した名馬ドライスタウト引退
2021年の全日本2歳優駿を制した名馬ドライスタウト(牡5、父シニスターミニスター)が引退することが発表されました。このニュースは競馬ファンにとって驚きとともに、未来への期待を抱かせるものでした。
ドライスタウトはデビュー以来、そのスピードと力強い走りで多くのファンを魅了しました。特に、2021年の全日本2歳優駿での圧勝劇は鮮烈で、その後も2023年のオーバルスプリント、武蔵野Sと重賞3勝を挙げる活躍を見せました。しかし、左前繋部の屈腱炎という難病が再発し、競走馬としてのキャリアを惜しまれながらも終了することとなりました。
昨年の武蔵野Sを制した後、2024年初戦として根岸Sへの出走を目指し調整が進められていましたが、追い切り後に屈腱炎が判明し回避。その後、放牧を経て再調整に取り組みましたが、思うような回復が見られず、引退という決断が下されました。
引退後は、北海道日高町のブリーダーズスタリオンステーションにて種牡馬として新たな役割を担うことになります。YGGオーナーズクラブは公式Xで、「クラブ運営3世代目で、弊社のステージを一段も二段も引き上げてくれた馬」とドライスタウトへの感謝と称賛を述べるとともに、「夢の続きは産駒に託したい」と新たな挑戦への期待を語りました。
ドライスタウトの産駒たちは、その才能を受け継ぎ、新たな競馬の歴史を作る存在として注目されています。引退は寂しいものの、未来への希望が広がる瞬間でもあります。ドライスタウトの歩みは、これからも競馬ファンの記憶に残り続けることでしょう。
胴緑青ダイヤモンド、袖青を“永久保存”
競馬界においてもうひとつ大きなニュースが話題となりました。千葉県競馬組合は、地方競馬通算4448勝という驚異的な成績を収め、2023年11月29日をもって引退した森泰斗元騎手(43)の勝負服の服色「胴緑青ダイヤモンド、袖青」を“永久保存”することを発表しました。この発表により、森元騎手の服色はプロ野球における「永久欠番」と同様の扱いを受けることになります。
森元騎手はその輝かしいキャリアを通じて数々の記録を打ち立て、多くのファンに愛された名騎手です。その圧倒的な勝負強さと確かな手腕は、多くの競馬関係者やファンから信頼を得ており、地方競馬界のトップジョッキーとして長年活躍してきました。今回の“永久保存”は、彼の競馬界への貢献と功績を称えるものとして、多くの関係者から祝福の声が寄せられています。
「永久保存」という措置が地方競馬界で取られるのは、これまでに2人だけです。2001年に引退した佐々木竹見氏と、2019年に引退した石崎隆之氏に次ぐ3人目となる今回の発表は、森元騎手の成績がいかに特筆すべきものであるかを物語っています。
競馬ファンにとって、勝負服は単なる衣装以上のものであり、騎手の個性や努力を象徴する重要な存在です。その服色が「永久保存」されることは、ファンにとっても競馬史に残る大きな出来事となるでしょう。
森元騎手が愛用した勝負服「胴緑青ダイヤモンド、袖青」は、今後新たな騎手が使用することはありません。しかし、これからもファンの記憶に色鮮やかに残り続けることでしょう。その功績を称えつつ、地方競馬界の未来をさらに盛り上げていくきっかけとなることが期待されます。
名馬ノブワイルドが、12歳でその生涯を閉じる
2024年12月、競馬界を揺るがす悲しいニュースが報じられました。TUBEのボーカルである前田亘輝氏がオーナーを務めていた名馬ノブワイルドが、12歳でその生涯を閉じました。浦和競馬が20日に公式サイトを通じて発表したこのニュースは、多くの競馬ファンに深い悲しみをもたらしました。
ノブワイルドは、父ヴァーミリアン、母コウエイベスト(母父アンバーシャダイ)を持つ血統馬として、2014年7月5日にJRA函館競馬場でデビュー。その後、2015年7月に浦和競馬の小久保智厩舎へ移籍しました。この移籍が彼の競走馬人生における大きな転機となり、南関東競馬で12勝を挙げる活躍を見せました。
特に、浦和競馬場で行われる名物レース「オーバルスプリント(Jpn3)」の連覇を含む重賞5勝は、彼の輝かしい実績として競馬ファンの記憶に深く刻まれています。JRA時代を含めた通算成績は39戦13勝。2021年1月13日の船橋記念(競走中止)を最後に引退しましたが、引退後もファンに愛され続けてきました。
浦和競馬場では、23日から26日までの開催期間中、場内にメモリアルコーナーを設置し、ファンが別れを惜しむことができるよう献花台が用意されます。場所は埼玉県産品ショップ横で、午前11時30分の開門から午後6時10分の最終レース発走まで利用可能です。ただし、供花や供物が整理される場合があるため、事前に注意が必要です。また、関係者への香典や手紙などは受け付けていないとのことです。
ノブワイルドは、その卓越したスピードとファイティングスピリットで競馬界を盛り上げた存在でした。競走馬としての功績はもちろんのこと、オーナーの前田亘輝氏とともに競馬ファンの心に多くの感動を届けた彼の生涯は、多くの人々に語り継がれることでしょう。
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