森泰斗騎手、船橋競馬での最後の重賞騎乗となる「船橋記念」への想いと展望
エンテレケイアが目指す重賞3勝目
注目馬エンテレケイアは、前走の東京盃(中央競馬の強豪が揃うダートグレード)で逃げ粘り4着と見せ場十分の内容でした。今回は地方馬同士の対戦で、得意の船橋1000メートルが舞台。3走前にはこのコースで6馬身差をつける圧勝を演じており、好条件が揃いました。さらに、2番枠という内枠の利を活かし、ロスのないレース運びが期待されます。小久保智調教師も「以前よりも歩様が安定し、性能が向上している」と話しており、重賞3勝目に向けて視界は良好です。
対抗馬ジャスティンの実績と実力
相手筆頭となるのはジャスティン。JRA在籍時からダート短距離での実績を積み重ね、昨秋の南関東移籍後も安定したパフォーマンスを見せています。3走前の東京スプリントではダートグレードを制し、その実力を証明しました。8歳という年齢を感じさせない走りを見せる彼は、前走でも休み明け、初コース、斤量59キロという厳しい条件を克服し勝利。今回も連勝の可能性は十分です。
若き3歳エース、ギガースにも注目
ギガースは3歳短距離路線のトップランナーとして名を馳せています。前走では悪癖が影響し惜しい結果となりましたが、1000メートルの適性を考えると好勝負が期待されます。佐藤太調教師も「状態は良くなっており、いい競馬を期待している」と手応えを語っています。
森泰斗騎手の最後の重賞騎乗に期待
今回の船橋記念は、船橋競馬場のリーディングジョッキーとして名を馳せた森泰斗騎手にとって最後の重賞騎乗となります。かつて足利競馬、宇都宮競馬を経て船橋に所属した彼の騎手人生は波乱に満ちたものでした。一度は騎手免許を返上しながらも復帰し、船橋での活躍を誓った森騎手は、「最後は船橋で終える」という約束を果たし、29日に鞭を置くことになります。
そんな森騎手が手綱を取る⑨ギガースには、騎手としての集大成を飾ってほしいという願いが込められています。3歳世代の能力が高いとされる今年のダート戦線で、斤量差のない古馬相手に挑む厳しい条件下ではありますが、最後の勇姿を期待せずにはいられません。