セラフィックコール、リベンジを誓う豪脚自慢の大器
2024年12月1日に中京競馬場で行われる第25回チャンピオンズC（G1、ダート1800m）。この舞台に、昨年の雪辱を胸に挑むのがセラフィックコールだ。
昨年の同レースでは2番人気に支持されながらも10着と大敗。しかし、デビューから5連勝でみやこSを制し、その後もダイオライト記念を4馬身差で圧勝するなど、潜在能力の高さは証明済みだ。今シーズンの川崎記念5着、帝王賞8着と連敗を喫しているものの、帝王賞後はじっくりと調整期間を設け、現在は態勢万全だ。
調教を担当する佐々木助手は、「昨年は間隔が詰まった影響があり、帝王賞ではもまれ弱さが出た」と敗因を分析しつつも、「能力的にはG1でもやれる力がある」と評価。今回の調教では、栗東CWで7馬身追走から豪快に4馬身突き放す走りを見せ、6F80秒8-36秒0-11秒4の好タイムを記録するなど絶好の仕上がりを見せている。
また、レースでは集中力を高めるため、ブリンカーを着用予定。「昨年のような出遅れはないはず」と自信を見せ、持ち味の豪脚を武器に今年こそG1の栄冠を狙う。
アーテルアストレア、牝馬史上2頭目の快挙へ挑戦
一方、同レースでは、史上2頭目となる牝馬による勝利を目指してアーテルアストレアが出走する。昨年は9着に敗れたが、今年は相棒である菱田裕二騎手とともに再挑戦となる。
菱田騎手は昨年のチャンピオンズCで怪我のため騎乗できず、スタンドからレースを見守る悔しい経験をした。だがその後、コンビでJpn3を2勝し、自身も春の天皇賞を制覇。人馬ともに実績を積み重ねて迎える秋の決戦だ。
アーテルアストレアの特徴は「ハートの強さ」と「堂々とした気性」。昨年はJBCレディスクラシックを経由しての参戦だったが、今年は直行というローテーションが功を奏し、調子は上向きだ。橋口調教師も「今年は調整がスムーズで、馬の成長も感じる」と語り、自信を見せる。
牝馬の成績は【1006】と厳しい条件だが、2015年のサンビスタが単勝12番人気で制した大波乱の再現を狙い、「大好きな相棒」とともに栄冠を目指す。
第25回チャンピオンズCは、豪脚を誇るセラフィックコールと挑戦者アーテルアストレアが織り成すドラマチックな一戦となりそうだ。それぞれの背景やストーリーが交錯する中、勝利の行方に注目が集まる。
