ＧⅠチャンピオンズカップ展望：国内ダートの頂上決戦へ
2024年12月1日（日曜）、中京競馬場で行われるGⅠチャンピオンズカップ（ダート1800メートル）。日本のダート競馬を代表する一戦は、今年も国内有力馬が集結し、熱い戦いが繰り広げられます。
歴史と国際色の変遷
本レースは、2000年に「ジャパンCダート」として東京競馬場のダート2100メートルで創設されました。その後、2008年には阪神競馬場のダート1800メートルに舞台を移し、2014年からは「チャンピオンズC」に改称され、中京競馬場で行われています。一方、近年は外国馬の参戦が激減。過去10年でわずか3頭、最後の出走は2018年のパヴェル（15着）でした。国際招待制の廃止により「国際競走」としての性格は薄れつつありますが、JRAのダート路線における下半期の頂点として、国内のトップホースが激突する注目の舞台です。
注目馬とその見どころ
昨年の覇者：レモンポップ
最大の注目は、昨年の優勝馬レモンポップ（牡6・田中博）。国内では無敗を誇り、南部杯を制して挑む臨戦過程は昨年と同じです。ドバイやサウジアラビアでの敗戦を除けば、国内では「敵なし」の存在。今回のレースを最後に引退が発表されており、史上2頭目の連覇を飾る可能性は極めて高いでしょう。
昨年2着馬：ウィルソンテソーロ
昨年の伏兵が一転、今年は主役級の期待を背負うウィルソンテソーロ（牡5・小手川）。前走のJBCクラシックでGⅠ初制覇を果たし、川田将雅騎手との抜群の相性も武器に挑みます。同一年JBCクラシックとチャンピオンズCの制覇という快挙に挑む注目の1頭です。
フェブラリーS優勝馬：ペプチドナイル
フェブラリーSを勝利したペプチドナイル（牡6・武英）は、レモンポップに次ぐ主役候補。南部杯では3/4馬身差の2着と健闘しており、ダート1800メートルの適性を十分に備えています。さらに、父キングカメハメハ産駒の過去4勝という実績も心強い材料です。
3歳勢の挑戦：サンライズジパング
3歳世代を代表して出走するサンライズジパング（牡3・音無）。前走のGⅢみやこSでは古馬を撃破するなど、急成長中の注目株です。若さを武器にGⅠ初制覇を目指します。
伏兵たちの台頭
その他にも伏兵として注目すべき馬が揃います。芝とダートで活躍するドゥラエレーデやガイアフォース、地方から参戦するコリアC覇者クラウンプライド、さらに鞍上にルメール騎手を迎えたミックファイアなど、多彩な顔ぶれが揃いました。また、出走枠を巡る動きにも注目が集まり、プロキオンSを制したヤマニンウルスが出走を待つ状況です。
展望と期待
本年度のチャンピオンズカップは、国内ダート勢の頂点を決する一戦として、例年以上の盛り上がりが期待されます。連覇を目指すレモンポップをはじめとした実力馬たちが繰り広げるドラマに注目です。
