第75回チャレンジカップ(G3)展望:来春を見据えた素質馬たちの熱戦
2024年11月30日、京都競馬場の芝2000メートルを舞台に、第75回チャレンジカップ(G3)が行われます。本レースは秋のG1戦線の合間に組まれた中距離重賞として、翌年の飛躍を目指す素質馬が顔を揃える一戦として注目されています。過去には2020年のレイパパレ、2022年のベラジオオペラといった3歳馬がこのレースを制し、翌年のG1制覇につなげた実績もあり、今年も有望な馬たちが集結しています。
注目馬:ダノンエアズロック
最も注目されるのはダノンエアズロック(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎、父モーリス)です。2022年のセレクトセールで約5億円の高額で落札され、その期待に応える形でデビュー戦を快勝。アイビーS(L)も制し、クラシック候補に名乗りを上げました。しかし、その後の弥生賞ディープインパクト記念(G2)や日本ダービー(G1)では精彩を欠く結果に。それでも、今秋の毎日王冠(G2)では勝ち馬と0.3秒差の6着と見どころを見せており、今回の舞台で重賞初制覇を目指します。鞍上には名手R.ムーア騎手が予定され、勝利の可能性は十分でしょう。
実績馬たちの復活に期待
今年は長期休養明けの実績馬にも注目が集まります。2022年の有馬記念で2着となったボルドグフーシュ(牡5歳、栗東・宮本博厩舎、父スクリーンヒーロー)は、ここ2週で動きの良化が目立ってきました。2000mという距離が適条件とは言えないものの、地力で上位争いに加わる可能性があります。また、昨年の七夕賞を制したセイウンハーデス(牡5歳、栗東・橋口慎介厩舎、父シルバーステート)も好タイムの追い切りを見せており、休養明け初戦から注目です。
その他の有力馬たち
エピファニー(牡5歳、美浦・宮田敬介厩舎、父エピファネイア)は今年の小倉大賞典を制し、中京記念でも2着と安定した成績を残しています。ただし、1800mがベスト距離とされており、2000mへの対応が鍵となりそうです。
コガネノソラ(牝3歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)は、春のスイートピーS(L)を制し、夏にはクイーンS(G3)を勝利。前走の秋華賞(G1)では結果を残せませんでしたが、ここで再びその実力を証明する可能性は高いでしょう。丹内祐次騎手との再コンビも心強い要素です。
さらに、エリザベス女王杯(G1)で12番人気ながら2着と健闘したラヴェル(牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)や、安定した成績を残しているマキシ(牡4歳、栗東・辻野泰之厩舎)も注目の一頭です。
まとめ
今年のチャレンジカップは、来春の飛躍を目指す素質馬から復活を期す実績馬まで、多彩な顔ぶれが揃いました。特に、ダノンエアズロックがどのような走りを見せるのか、多くの注目を集めています。その他の馬たちの仕上がりや戦術も含め、激戦が予想される一戦となりそうです。