カトレアステークス2024:ナチュラルライズが無傷の連勝で注目の存在に
2024年11月23日、東京競馬場で行われた9R・カトレアステークス(2歳オープン、ダート1600メートル)は、横山武史騎手が騎乗した2番人気のナチュラルライズ(牡2歳、美浦・伊藤圭三厩舎)が中団から直線で抜け出し、見事に優勝を果たしました。勝ち時計は1分36秒4(稍重)。デビュー戦の新馬戦に続く連勝で、無傷の2連勝を達成しました。
初の左回りで浮き彫りになった課題
横山騎手はレース後、「能力が高いと信じて疑わなかったので、王道の競馬をしただけです。ただ、初の左回りで右に逃げる面が強く、新たな課題が出てしまいました。それでも、この能力をさらに伸ばしていきたいと思います」と、ナチュラルライズのポテンシャルの高さを称賛する一方で、新たな課題にも触れました。
また、伊藤圭三調教師も「レース中、外に張り気味で頭が上がる場面があり、直線でも外に逃げる分だけ追いづらくなりました。この課題を克服するための工夫が必要です」と述べ、手放しで喜ぶことはせず、今後の改善点を明確にしました。
全日本2歳優駿や南関東3冠も視野に
今後について、全日本2歳優駿(12月11日、川崎ダート1600メートル)への登録を視野に入れていることが発表されました。また、馬主と相談しながら南関東3冠路線や海外遠征なども選択肢に含めて検討する方針です。横山騎手は「相手が強くなればペースが速くなる分、折り合いは楽になる」と語り、次走に向けた期待を口にしました。
カトレアステークスの重要性
カトレアステークスは米GⅠケンタッキーダービーのポイント対象レースに指定されている国内4レースの一つで、今回がその第1弾。過去の勝ち馬には2023年のアマンテビアンコや2020年のレモンポップといった、その後も活躍を続けた馬たちが名を連ねています。ダート路線の出世レースとしての地位を確立しており、ナチュラルライズもその系譜を引き継ぐ存在として注目されています。
ナチュラルライズの父キズナは、産駒が芝・ダートを問わず幅広く活躍している種牡馬であり、今回の勝利はそのポテンシャルを改めて示すものとなりました。今後、全日本2歳優駿でのパフォーマンス次第では、更なるステージへの飛躍が期待されます。