ジャパンカップ2024:注目はチェルヴィニア、外厩の力がカギ
近年の競馬トレンドと外厩の重要性
現代競馬の最重要課題として注目されるのが、牧場とトレーニングセンター(外厩)の連携です。特に、ぶっつけでGⅠに挑む馬や、短期間でのレース間隔をこなす馬にとって、外厩での調整が勝敗を大きく左右しています。先週のマイルチャンピオンシップでは、チャンピオンヒルズを利用したソウルラッシュが悲願の初GⅠ制覇を達成。2着エルトンバローズも同じ外厩で立て直された馬で、外厩の力が明確に示されました。
今秋のGⅠレースは、これまでの6戦すべてで外厩使用馬が勝利。ノーザンファーム天栄やしがらきが中心となる一方、チャンピオンヒルズの台頭も見られます。外厩を分析せずして、現代競馬のGⅠ予想は語れない時代となっています。
ジャパンカップ2024:社台系生産馬と外厩の組み合わせが主役
ジャパンカップは、国内最高峰のGⅠとして長い歴史を誇りますが、その中で特に顕著なのが社台系生産牧場出身馬の強さです。過去10年で社台系以外の勝利はわずか2回。しかも、その多くはノーザンファームの外厩で仕上げられた馬たちでした。今年もこのトレンドを無視することはできません。
外厩利用状況から見ると、注目すべき馬はシュトルーヴェ、スターズオンアース、チェルヴィニア、ドゥレッツァの4頭。この中でも特にチェルヴィニアは、調整過程が完璧と言えるほど整っています。
チェルヴィニア:完璧なルーティンが光る
チェルヴィニアは今年のオークス時、短い調整期間ながらもノーザンファーム天栄でしっかりと鍛えられ、2週前に帰厩して見事に栄冠を手にしました。今回は中5週のローテーションですが、同じく天栄を経由して2週前に帰厩。これは、木村哲也厩舎とノーザンファーム天栄が完璧に連携し、調整を順調に進めている証です。
昨年のイクイノックスも、同じ木村厩舎と天栄のコンビでジャパンカップを制覇しました。今年もこの黄金ルートが再現される可能性は十分です。
外国馬の挑戦と日本馬の壁
今年も外国馬が出走してきますが、日本の競馬場での戦いは簡単ではありません。英国やアイルランドのメディアも注目するオーギュストロダンは、ラストランに挑む名馬ですが、相手はジャパンカップという世界でも屈指のレース。ムーア騎手も慎重な姿勢を見せています。
結論:勝負のカギを握るのは外厩
ジャパンカップは、単なる能力だけでなく調整力が試される舞台です。今年も外厩を経由した馬たちがレースを主導するのは間違いありません。その中でも、チェルヴィニアの充実ぶりは目を見張るものがあり、優勝候補として一歩リードしているといえるでしょう。