京阪杯(GIII)注目馬プレビュー:プルパレイ、ウインカーネリアン、ヴェントヴォーチェの見どころと展望
2024年11月24日(日)、京都競馬場で行われるGIII京阪杯(芝1200m)は、スプリント戦らしいスピード勝負が予想されます。注目の登録馬たちを中心に、見どころを解説します。
プルパレイ:巻き返しを狙う絶好の条件
プルパレイ(牡4・須貝)は、今年の夏に札幌のUHB賞で勝利を挙げた後、近2走はやや精彩を欠きました。しかし、京都芝1200mではオープンクラスの鞍馬Sで2着に好走した実績があり、得意条件で巻き返しが期待されます。須貝調教師も「馬群の中で集中して走れるタイプ。内目の枠が理想」と語っており、今回は狙い通りの④番枠を獲得。さらに鞍馬S当時の浜中騎手が再び手綱を取ることで、戦術面のアドバンテージも大きいです。内枠を活かした立ち回り次第では、勝機が十分にあると見られます。
ウインカーネリアン:6ハロン戦の適性に疑問符
ウインカーネリアン(牡7・畠山)は、今年の高松宮記念で初の芝1200m挑戦ながら4着に粘る健闘を見せました。その結果が評価され、今回も上位人気に支持される可能性があります。しかし、高松宮記念当時は重馬場でペースが緩く、6ハロン戦への適性が十分に問われる条件ではありませんでした。さらに、京阪杯の過去10年のデータでは7歳以上の馬が未勝利という点もネック。歴史的傾向を覆せるかどうか、試金石の一戦となりそうです。
ヴェントヴォーチェ:叩き2戦目で真価発揮か
昨年のオーシャンSを制したヴェントヴォーチェ(牡7・牧浦)は、長期休養明けの前走スプリンターズS(16着)で大敗しましたが、レースを使われた効果が見込まれます。担当の岩本助手は「久々の実戦でソワソワしていた」と振り返りつつ、「今回は調整がスムーズでガス抜きもできた」と改善を強調。内枠を活かした競馬がカギとなりそうですが、「馬群を割るのが苦手」と注文がつくタイプなだけに、ミルコ・デムーロ騎手の手綱さばきが勝負の行方を左右するでしょう。
レース展望:混戦模様をどう捉えるか
今年の京阪杯は、実績馬が多く揃いながらも明確な軸馬不在の混戦模様です。特に、短距離戦ならではの展開次第で一気に流れが変わる可能性が高い点が見逃せません。プルパレイの内枠利を活かした先行力、ウインカーネリアンのペース適応力、そしてヴェントヴォーチェの叩き2戦目での一変に注目が集まります。レース直前の馬体重やパドックでの気配も、予想を左右する重要な要素となるでしょう。